◆JERAセ・リーグ ヤクルト5―1巨人(2日・神宮)

 巨人がヤクルトに競り負けた。前夜(1日)、阪神と甲子園で延長12回で引き分けた5時間5分の死闘からこの日、帰京して臨んだ一戦。

リチャード内野手の3号ソロで先制したが、同点の8回に5番手の森田駿哉投手が勝ち越し点を許した。これで首位・阪神とは2・5ゲーム差に広がり、優勝マジックは1まで減った。ジャイアンツは3日に今季最終戦に臨む。

 巨人ベンチが重い空気に包まれた。同点の8回。5番手の森田が先頭の長岡に一塁内野安打を許した。橋上監督代行がリプレー検証を求めたが判定は変わらず。続く岩田の送りバントが捕手の前に転がると、大城が素早く処理して思い切って二塁へ送球したが判定はセーフ。ベンチが勝負をかけた2連続のリプレー要求も、またも判定はセーフのまま。無死一、二塁となると1死後、左腕が山田に左中間へ勝ち越しの2点二塁打を浴びた。代わった6番手・平内も4連打を浴びるなどヤクルト打線の勢いを止められなかった。静まり返る巨人ベンチ。

奇跡の逆転優勝へ向け、絶対に負けられない一戦で、踏ん張り切れなかった。

 先手を取ったのは巨人だった。2回1死。リチャードが、山野のスライダーを完璧に捉え、左翼席ポール際の上段まで運んだ。「出塁することを考えてコンパクトに打ちにいった結果、スライダーがうまく引っかかってくれました」という3号ソロで、1点を先制。9月下旬の1軍再昇格以降は4試合連続安打で2本塁打、5打点と好調を維持。この日は主砲のダルベックが下半身のコンディション不良でベンチ外となったが、持ち前の長打力でその穴を埋めた。

 巨人先発の山崎伊織は、右肩コンディション不良から45日ぶりの復帰戦。丁寧な投球で試合をつくった。最速は151キロ。1ー0の3回2死一、二塁から3番・増田に同点打を浴びたが、勝ち越しは許さなかった。4回、76球を投げ5安打1失点。

昨季チームトップ11勝の右腕が、シーズン残り2試合でカムバック。CS、日本シリーズを見据えても欠かせない戦力が戦列に戻ってきた。

 なかなか追加点を奪えない巨人打線だったが、リリーフ陣が必死につないだ。5回は2番手・船迫、6回は堀田がそれぞれ無失点に抑えた。7回は中川が無死二塁のピンチを招きながら、得点を許さなかった。8回を任された森田は、今季後半戦で勝利の方程式の一角を任された頼れる左腕。だが、今季チームを支えてきた中継ぎ陣が、最後の最後で踏ん張り切れなかった。直前の8回表の攻撃では、1死一、二塁と絶好機を作りながら、結局あと1本が出ずに無得点。直後に失点するという今季の得点力不足と苦しい戦いを象徴するような展開で敗れた。

 この日、試合がなかった阪神とのゲーム差は2・5に広がった。優勝マジックはついに1。それでも奇跡を信じ、巨人は今季最終戦となる3日のDeNA戦に全力で勝ちに行く。

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