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TBSラジオ『TOMAS presents High School a Go Go!!』(毎週・月曜夜9時~9時30分)

「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまくいろんな話題にスポットを当て、高校生の興味ある話題や悩み、疑問など直撃取材などをする高校生応援プログラムです。ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。

▼メインパーソナリティ:TBSアナウンサー・石井大裕

金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部

▼2018年8月20日(月)放送後記

<高校生の主張>
毎回、高校レポーターが都内近郊の高校に伺い、その高校に通う現役高校生から学校生活にまつわる旬な話題をTBSラジオキャスターが取材。

今週と来週、ご紹介するのは、東京都練馬区にあります、中高一貫の男子校、武蔵高等学校・中学校です。

教育方針は、「自分を磨き、世界や他者と対峙する」と言うのが理想。また、自由で高度な学問を追究する校風です。

そんな武蔵の、伝統ある部活、太陽観測部を取材。天文部はよく聞きますが、どんな部活なんでしょうか。

TBSラジオ・キャスターで、この番組のスタッフでもある甲斐彩加さんが突撃取材しました。

金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部

甲斐キャスター具体的にどんなことする部活なんですか?生徒太陽の黒点を観測する部活です。黒点の量を数えて、太陽活動の推移が分かるんです。黒点は、太陽の染みのようなもので、肉眼でも見えるのですが望遠鏡で見るとよく見えるんです。武蔵高校には太陽観測ドームというのがあって、そこの屈折望遠鏡を使って、投影版に太陽を投影して、鉛筆でスケッチするんです。黒点を観測すると、何が分かるかと言いますと、太陽活動の推移などで、昔、ヨーロッパに冷害があった時に黒点が少なかったらしく、もし黒点が少なくなったら「異常気象」を予見できるかもしれないんです。
観測は複数人でしていて、月曜から土曜の当番制で、夏休みなどは日曜日も活動しています。また、観測ファイルで部室が埋まって、圧迫感はすごいんです(笑)ちなみに、最古のの観測データは1931年のものがあります。

金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部

金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部
金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部
甲斐キャスター太陽観測部への入部のきっかけや思い出は何かありますか?生徒太陽観測部がこの学校にあると知っていて、武蔵に入学しました。自分もほぼ同じ理由で入りました。元々、太陽観測部があって、この部活に入りたいから入りました。ぼくも当時、通っていた塾の人に元部活の方がいて薦められました。
ちょうど、宇宙方面に興味があったので。小学校高学年野頃に、「はやぶさ」が地球に帰還したニュースがあり興味ありました。太陽観測部に見学に行ったら、「はやぶさ」のイオンエンジンを担当した國中均さんが元太陽観測部の部員だったので、この部活に入りたくなりました。思い出ですか? あんまりいい思い出ではないですが、中3の頃に合宿で2日間、曇りで全く観測出来なかったことがあって悲しかったですね。天気は辛いです。気象庁の「晴れ」って、8割の雲があったとしても晴れなんです。
気象庁の予報で「快晴」でないと観測できないことが多く、結構シビアなので、大変ですね。でも、観測データを分析するのが達成感、充実感があります!

<課外授業>

「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」をゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。
スタジオは、高校2年の玉田志織さん、高校3年の山口まゆさんです。

今週は、「SNS時代に国語を学ぶ意味と、その魅力」と題して、お送りしました。ゲストは、国語学者の金田一秀穂さん。

金田一先生が語る国語の魅力!&武蔵高校の太陽観測部

金田一秀穂さん。

1953年生まれで、専門は日本語教育、言語行動などです。中国大連・外語学院などで日本語を教え、ハーバード大学客員研究員を経て、現在、杏林大学外国語学部教授を務めています。祖父の金田一京助さんは言語学者、父の金田一春彦さんは国語学者と、日本語学一家に育ちます。著書に、『金田一家、日本語百年のひみつ』などがあります。

玉田志織さんあの、「金田一少年の事件簿」の金田一さんとは関係あるのでしょうか?金田一さん(笑)関係ありません。あの漫画は、作家の横溝正史さんの小説で出てくる、金田一耕助という人物の孫という設定ですよね。
だから、私とは関係ありませんよ。石井アナウンサー金田一さんの専門は「言語行動」ですが、これはどんな学問なんですか?金田一さん大学に行くと勉強をするんですが、例えば、「こんにちは」って言葉がありますよね。でも、自分の母親に会うと「こんにちは」って言わないですよね。母親に「こんにちは」って、ちょっと変ですよね。それをなんでだろうと考えるのが、簡単に言えば、「言語行動」です。石井アナウンサーも、あんまり、「こんにちは」って使いませんよね。目上の人に対して、「こんにち」は社会人はあまり使わない。でも、学生の二人は使いますよね。これなんだろうと考えるんです。石井さんの所属する、テレビ局とかなら、「こんにちは」ではなく、「おつかれー」とか、「おはようございます」とかでしょ(笑)石井アナウンサー若者言葉などは、乱れていると感じますか?金田一さん変化したと考えます。それは、構わないことだと思います。要するに、そういう言葉の方が「今」を表していますよね。その言葉で、自分のことを表せるならいいと思いますよ。「マジ卍」とかでもいいですよ(笑)。「ガチ」とか「マジ」とか使うでしょ。例えば、「全然」は、今は、否定に使うのですが、明治では肯定の意味で使われていました。夏目漱石や坪内逍遥なども使っていたんです。それが、昭和になって、ダメになり、平成になってまた戻った。要は変化なんですよ。

◆8月20日放送分より 番組名:「TOMAS presents High School a Go Go!!」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180820210000