鉄壁のプレーでシュナイダーを圧倒、2026年シーズン最高のパフォーマンス


現地5月10日、「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/TA1000)の女子シングルス3回戦で、第15シードの大坂なおみ(フリー/世界ランク16位)が、第19シードのディアナ・シュナイダー(同20位)を 6-1, 6-2 で破り、ベスト16進出を決めた。

【動画】大坂なおみ、圧巻のパフォーマンスで世界20位を圧倒して16強!3回戦ハイライト

前週開催されたWTA1000マドリードでベスト16入りながら、4回戦では現女王のアリーナ・サバレンカに紙一重の戦いを披露した大坂。
今大会は2回戦から登場し、エバ・リース(ドイツ/同80位)を6-4,4-6,6-3で下して3回戦に進出し、この日は第19シードのシュナイダーと対戦した。

序盤から軽快なフットワークととともに、キレのあるストロークを次々とはなって主導権を握る。2度のブレークを奪ってわずか24分で第1セットを先取すると、第2セットも勢いを緩めることなく計3度のブレークに成功。シンプルかつ大胆に、ダイナミックな大坂のプレーが奏功し、ウィナー10本に対しアンフォーストエラーを7本に抑え、ファーストサーブのポイント獲得率は78%を記録した。完成度の高いパフォーマンスで、2019年以来となるローマでの準々決勝進出に王手をかけた。

会見で大坂は、この試合の精神状態を「ポイントに集中しすぎて、最終ゲームまでスコアがわからなかった」と振り返った。かつて「ロボットのよう」と言われたことを引き合いに、当時のルーティンを再構築し、勝利への執着を捨てることで、本来の調子を取り戻している。

「絶好調のときはスコアを忘れる傾向がある。マドリードでの失敗(勝ちを意識しすぎたこと)を糧に、今は感情を乱さず、素早く切り替えることに集中している」と語った。

クレーコートでの動きについては、3月のサンシャインダブル(インディアンウェルズ、マイアミ)での「足が動かない感覚」を解消するため、フィットネスとフットワークの強化に重点を置いてきたという。

コーチのトマーシュ・ビクトロフスキー氏からは「考えすぎるな」との助言を受けている。「ハードコートが得意な分、他のサーフェスでは自分だけが何かを知らないのではないかと考えすぎてしまう。
今はクレーという挑戦を受け入れ、賢く、かつアグレッシブに戦えている」と、ベテランとしての自覚を口にした。

次戦の相手は、世界ランキング3位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に決定した。対戦を知らされた大坂は「人生は少し残酷ね。サバレンカの次はイガなんて」と笑いを誘いつつも、強い意欲を示した。

「前回の対戦(2024年全仏オープンでマッチポイントを握りながらも逆転負け)では勝てなかったが、最高峰の相手との試合は最も楽しい。彼女の得意とするクレーでどこまで戦えるか。自分のテニスが通用することは分かっているし、フィットネスも整っているはずだ」と自信を覗かせた。

テニス以外の活動(メットガラへの出席など)がプレーに与える影響について、大坂は「テニスの外に人生を持つことは重要」と断言した。「娘のために何かを残したい。娘にテニスを強要するつもりはないが、自分の行動を通じて彼女の将来に繋がるものを築きたい」と、一児の母としての覚悟が現在のプレーの安定感に寄与していることを示唆した。
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