PSGでこのトリオは思うように機能せず photo/Getty Images
個人能力の高さは文句なしでも……
見事な組織力を武器にバイエルンを撃破し、2シーズン連続のチャンピオンズリーグ決勝進出を決めたパリ・サンジェルマン。かつてのパリは豊富な資金力で揃えたタレント力で真っ向勝負といった印象もあったが、ルイス・エンリケ率いるパリは個々のタレント力を活かしつつも組織力で勝負している。
ズラタン・イブラヒモビッチやアンヘル・ディ・マリア、エディンソン・カバーニなど2010年代よりパリでは多くのスターがプレイしてきたが、前線に最もタレントが揃っていたのはリオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・ムバッペのトリオがいた時だろう。
当初はバルセロナで爆発したメッシ、ルイス・スアレス、ネイマールのMSNに匹敵するトリオと期待されたが、このトリオでもパリにCLのトロフィーをもたらすことは出来なかった。
当時チームを指揮した現アメリカ代表監督マウリシオ・ポチェッティーノは、3人をMIXさせるのが極めて難しい作業だったと振り返っている。タレント力は豪華でも、今のパリには無い悩み事かもしれない。
「メッシは味方とのコンビネーションやパスワークを通し、深い位置からゆっくりと攻撃を組み立てることを好んだ。そこからボールをコントロールし、彼は相手を1人、2人、3人とドリブルで抜き去れる。しかし、ムバッペを中心にチームを作る場合はそれが出来なかっただろう。ムバッペの場合はスペースへ走り込むことを好む。ボールを奪い返すと、すぐ空いたスペースへと走る。そこにボールを渡して走らせればいいんだ。しかしメッシを中心にプレイしていたから、ムバッペにこう言われたよ。『僕の強みはスピードだけど、それが活かせない』と」(『The Overlap』より)。
パリ時代のムバッペもスーパースターではあったが、さすがにメッシを無視することはできない。メッシがいる以上、攻撃がメッシを中心に回るのは仕方のないものだったと言える。
またメッシ、ネイマール、ムバッペのトリオでは守備への貢献も期待薄で、指揮官としてポチェッティーノの悩みは相当なものだったと想像できる。

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