先週は和平実現への期待感だけで日経平均株価が16日に史上最高値を更新。S&P500も最高値を更新して取引を終えました。

今週は、週末にイランがホルムズ海峡再封鎖を表明し散発的な戦闘が続いているものの、停戦の延長に対する楽観論や米国企業の決算発表でAI周辺株の上昇が続きそうです。しかし戦闘が再開された場合、株価急落もあるでしょう。


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今週のトピック:22日に停戦期限切れ。米国のソフトウエア・半導体企業の決算発表

日付 イベント 4月19日(日)まで ・イランがホルムズ海峡再封鎖も水面下で米国・イランの停戦交渉が続いている模様 4月20日(月) ・日経平均、史上初の6万円乗せ? 4月21日(火) ・米国で3月小売売上高
・米国・イランの停戦期限切れ(日本時間22日・水) 4月22日(水) ・半導体切断装置の ディスコ(6146) が決算発表
・米国で IBM(IBM) 、 サービスナウ(NOW) 、 テスラ(TSLA) などが決算発表 4月23日(木) ・ キヤノン(7751) 、 シマノ(7309) が決算発表
・米国で ブラックストーン(BX) 、 インテル(INTC) が決算発表 4月24日(金) ・3月CPI
・ ファナック(6954) 、 キーエンス(6861) 、 野村HD(8604) が決算発表
・米国で プロクター・アンド・ギャンブル(PG) が決算発表

・日本時間22日(水)に迫った停戦期限の延長に向けて米国・イランの交渉が続いている模様。イランによるタンカー銃撃など緊張が続くものの、戦争が戦闘から交渉フェーズに移行したことで株高続く?


・停戦に対する期待感だけで上昇し過ぎた面もあるため、人工知能(AI)関連株には利益確定売りも? リバウンド上昇が続くソフトウエア株は日本時間23日(木)早朝の米国 IBM(IBM) や サービスナウ(NOW) の決算発表に注目!


・日本でも半導体切断装置の ディスコ(6146) やフィジカルAIの主力株・ ファナック(6954) などが決算発表。AI株一極集中相場から物色のすそ野が広がる!?


4月20日(月)の日経平均

 前営業日比345円高の5万8,821円の反発スタート。停戦協議への進展期待からか、前場では5万9,000円台を超えました。後場になり5万9,169円まで上昇したものの縮小、5万8,900円台で推移しています。(4月20日14時半現在)


今週のマーケット:日経平均史上初の6万円乗せどうなる? 22日の停戦期限までは神経質な展開か
4月20日(月)の日経平均

先週(4月13~17日)の主要株価指数

  終値 前週末比 前週末比率 日経平均株価 5万8,475円 +1,551円 +2.73% TOPIX 3,760.8pt +20.9pt +0.56% ダウ 4万9,447ドル +1,530ドル +3.19% S&P500 7,126pt +309pt +4.54% ナスダック 2万4,468pt +1,565pt +6.84%

今週のマーケット:ディスコ、IBMの決算発表で半導体、ソフトウエア株が最高値相場をけん引!?

 今週の株式市場は日本時間の22日(水)に期限を迎える米国とイランの停戦期間の延長に向けて一喜一憂する展開が続きそうです。


 日経平均株価(225種)は先週16日(木)に5万9,518円(終値)で、史上最高値を更新。


 11日(金)は利益確定売りで反落したものの、米国ではS&P500種指数が前週末比4.54%高、ハイテク株が集まるナスダック総合指数は16年9カ月ぶりの12営業日連続上昇で6.84%高。ともに最高値を更新しました。


 日経平均が今週、史上初めて6万円台の大台乗せに成功する可能性もあります。


 週末にはイランがいったん開放したホルムズ海峡を再封鎖し、通過したタンカーに銃撃。


 17日(金)に10日間の停戦で合意したイスラエルとレバノンの間でも18日(土)、親イラン武装組織ヒズボラの攻撃で国連平和維持軍のフランス兵1名が死亡するなど、緊張状態が続いています。


 しかし、これらの動きは停戦交渉を有利に進めるための駆け引きの面もあり、今週も戦闘が再開するかに注目が集まります。


 先週、米国の原油先物価格が前週末比11.5%安の1バレル83ドル台まで急落したことは追い風です。


 今週は急騰するAI・半導体株の物色の流れがソフトウエア株、フィジカルAI株など周辺銘柄に波及するかどうかが鍵になりそうです。


 先週16日(木)には、世界最大の半導体受託製造企業・ 台湾積体電路製造(TSMC:TSM) がイラン戦争でも落ち込まないAI需要で2026年の売上高の伸びが30%超になる強気見通しを発表。


 今週22日(水)には先週9.0%高して日経平均の上昇にも貢献した半導体切断装置のディスコが決算発表を行うため、同社が上昇相場のけん引役になるかもしれません。


 AI脅威論による「ソフトウエアの死」懸念で売られてきたソフトウエア関連株に見直し買いが入っているのも朗報です。


 ソフトウエア主力株の NEC(日本電気:6701) は4月に入って前月末比12.5%高、 富士通(6702) は18.1%高と反転上昇。


 今週は日本時間23日(木)早朝に米国のIBM(IBM)やサービスナウ(NOW)といったソフトウェア企業が決算発表を予定しており、日米ソフトウェア株のリバウンド上昇が続くかどうかは、決算結果次第になりそうです。


 23日(木)決算発表で半導体露光装置の製造を手掛ける キヤノン(7751) 、24日(金)決算発表でフィジカルAIの主力株と期待される産業用ロボットのファナック(6954)など「AI周辺株」的な銘柄にも買いが入るかどうかも注目ポイントでしょう。


 ただ、AI半導体株の急騰は、戦争や原油高の影響を比較的受けにくいという期待感や、戦争開始直後にAI株をカラ売りした投資家の買い戻しによる面も大きく、さすがに上がり過ぎのため、今週は上昇の勢いが鈍る可能性もあります。


 AI株一極集中相場の主役だった半導体メモリの キオクシアホールディングス(285A) は前週末比1.3%高したものの17日(金)は前日比10%近く下落。


 同じくAIデータセンター向け光ファイバー株の 古河電気工業(5801) も前週末比1.8%安と下落しているだけに、こうしたAI花形株の動向には注意が必要になりそうです。


 一方、ホルムズ海峡封鎖で、原油由来のナフサを使うプラスチック製品やユニットバスなどの住宅設備は生産が停滞しています。


 先週もトイレ・浴室メーカーの TOTO(5332) が3.7%安、住宅メーカー大手の 積水ハウス(1928) が4.6%安となるなど関連企業の株価は下落。


 原油高、ナフサ不足など資材高が業績に悪影響を与えそうな化学、住宅設備、建設、不動産、空運、陸運株は来週から本格化する今期2027年3月期の業績見通しに対する警戒感で株価が停滞する可能性が高いでしょう。


注目イベント サービスナウなど米国のソフトウエア企業、インテルなど半導体企業の決算発表

 今週は米国企業の2026年1-3月期の決算発表が相場のけん引役になりそうです。


 日本時間23日(木)朝にはIBM、サービスナウといったソフトウエア関連株の他に、半導体メーカーの テキサス・インスツルメンツ(TXN) 、24日(金)朝には インテル(INTC) が決算発表。


 中でもAIブームに乗り遅れて株価低迷が続いていたインテルは米国実業家イーロン・マスク氏が提唱した大規模なAI半導体製造構想「テラファブ」への参画を表明し、4月に入って前月末比55.2%も急騰しているだけに注目です。


 23日(木)には、投資会社が銀行を経由せず企業に融資する自社のプライベートクレジット・ファンドに解約が殺到している資産運用会社 ブラックストーン(BX) も決算発表。


 米国の銀行株はイラン戦争の株価乱高下による株式トレーディング益で2026年1-3月期決算が好調に推移。


 同社の株も先週は12.4%高と反転上昇が続いているものの、決算内容次第では、プライベートクレジット市場の信用不安が再燃する可能性もありそうです。


市場別マーケット動向

日本市場

 4月第2週(4月6~10日)、外国人投資家は日本の現物株を1.6兆円も買い越し。


 さすがにこれほど大規模な買いが今週も続くかどうかは疑問のため、戦争や原油高による企業収益の悪化懸念で株価の上昇が停滞するかもしれません。


 実際、AI株の影響力が強い日経平均は先週、2.73%高で史上最高値を一時更新しましたが、 トヨタ自動車(7203) など重厚長大な大型株中心の東証株価指数(TOPIX)は0.56%高とほぼ横ばい。


 2月末の最高値更新まで、まだ150ポイント以上あります。


 ただ、為替レートが1ドル=158円60銭台と安定した円安が続いていることは追い風です。


米国市場

 3月の相場乱高下でトレーディング収入が伸び、2026年1-3月の総収入が10年ぶりの高水準に達した シティグループ(C) が前週末比6.3%高となるなど、米国企業の決算発表は銀行株を中心に今のところ順調です。


 今週は21日(火)の ノースロップ・グラマン(NOC) 、 RTXコーポレーション(RTX) 、22日(水)の ボーイング(BA) など、中東で消費されたミサイル、戦闘機を製造する軍事関連企業の決算発表にも注目が集まりそうです。


業種・銘柄の動き

銘柄 先週の騰落率 ポイント トヨタ自動車(7203) +0.7% 日経平均上昇も自動車株は蚊帳の外 インテル(INTC) +9.9% 株価急騰中。日本時間24日(金)朝、決算発表 RTXコーポレーション(RTX) ▲2.6% ミサイルやスマート兵器製造、21日(火)決算発表 ボーイング(BA) +2.6% 22日(水)夜、決算発表

先週の振り返り:IT系ソフトウエア企業の株価上昇が際立つ!商社、資源株は続落!

 先週の日本株は週間の業種別上昇率1位が情報・通信業、2位が半導体製造装置株の属する電気機器、3位がIT関連企業も多いサービス業と、AI半導体株とソフトウエア株の一極集中相場が鮮明でした。


 日経平均が6万円の大台目前まで上昇したにもかかわらず、33業種中、上昇したのは11業種のみ。


 原油価格急落の影響を受けて主力の 三菱商事(8058) が6.7%安となった卸売業が下落率ワースト1位。


 資材価格高騰が今後の業績に響く建設セクターがワースト2位。


 原油価格の下落で主力の INPEX(1605) が4月に入って前月末比17.9%下落している鉱業セクターがワースト3位でした。


 個別銘柄ではAI脅威論で売られていたクラウド会計ソフトの マネーフォワード(3994) が、14日(火)に2026年1-3月期の黒字転換や株主優待制度の新設を発表したことで38.6%も反転急騰しました。


 生成AI向け大口案件受注などの好材料があったAIデータセンター運営の さくらインターネット(3778) も23.0%高。


 子会社の英国半導体設計企業 アーム・ホールディングス(ARM) の株価続伸を好感して親会社の ソフトバンクグループ(9984) が19.8%高となるなど、情報・通信業セクターの株価上昇が目立ちました。


 また10日(金)に今期2027年2月期の大幅増益と増配、自社株買い計画を発表したアパレル企業の TSIホールディングス(3608) が27.4%高。


 今週以降の決算発表においても、原油高による業績の多少の悪化にかかわらず、手厚い株主還元策を発表した企業の株は素直に上昇する展開が見込めるかもしれません。


 さしたる材料はないものの、繊維事業を売却して経営再建中の ユニチカ(3103) が1週間で2倍以上の110.9%も値上がりするなど、相場好調時にありがちな思惑株の上昇も目を引きました。


セクター・業種別騰落率(4月17日)

銘柄 騰落率 備考・要因 情報・通信業 +7.77% ソフトウエア関連株の見直し買いで大幅に反発 電気機器 +4.06% 半導体製造装置株が上昇 サービス業 +3.37% IT系サービス企業が反発 建設業 ▲3.43% 資材費高騰への悲観論台頭 卸売業 ▲4.30% 原油価格下落が影響

(トウシル編集チーム)

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