23日の日経平均株価は、初めて一時6万円の大台を超えた。米国とイランの停戦延長が好感されたが、中東情勢の先行き見通せず、AI・半導体株を中心とした過熱相場への警戒感も高まっている。
日経平均一時6万円台。AI・半導体株「一極集中」に警戒感
23日の東京株式市場で、日経平均株価は一時6万0,013円をつけた。米国とイランの停戦延長を受けて投資家心理が改善し、前日の米株市場が上昇した流れを引き継いだ。6万円超えの後は下げに転じ、終値は前日比445円(0.75%)安の5万9,140円だった。
株価上昇のけん引役は、AI・半導体関連株だ。米株市場では、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が連日最高値を更新している。
日本株の上昇もAI・半導体株が支えており、「一極集中」の傾向が強まっている。日経平均が6万円を超えた23日午前の取引期間中、上昇寄与度1位のソフトバンクグループは日経平均を約174円押し上げた。一方、寄与度2位の中外製薬は約16円、3位のキオクシアホールディングスは約13円にとどまった。
楽天証券経済研究所シニアマーケットアナリストの土信田雅之は「買える銘柄の存在がある、というポジティブな見方ができる反面、中東情勢の影響でコスト増や需要減、供給の不安を抱えている企業も多い」と指摘する。
金融市場に“トランプ疲れ”
米国とイスラエルが2月末にイランを攻撃して以降、日経平均は3月末に5万1,063円まで下落。1カ月弱の上昇幅は約9000円と、急ピッチな上昇が進んでいる。
背景には、金融市場の“トランプ疲れ”がある。
中東情勢、先行き不安続く
ただ、米国とイランの停戦協議は綱渡りの状況が続き、中東情勢の先行きは見通せない。エネルギーの要衝であるホルムズ海峡封鎖の影響で、原油価格は1バレル=90~100ドル前後と高止まりの水準にある。原油高が続けばインフレと世界景気の悪化につながり、長期金利の上昇が株式市場の重荷になる懸念がくすぶっている。
日本株市場の見通しは?
今後の日本株市場の見通しについて、土信田は「足元のAI・半導体関連銘柄の上昇は、米国とイラン情勢の早期終結期待という楽観的な見通しが前提。『6万台乗せで相場が新たな局面を迎えた』と判断するのはまだ早い」とみている。
鍵を握るのは、来週以降本格化する企業決算だ。窪田は「2027年3月期の業績予想は先行き不安から慎重な見通しが増える可能性があり、短期的な株価の下落はあり得る。ただ、業績好調な割安株を中心に、長期的には上昇傾向が続く」としている。
(トウシル編集チーム)

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