本土事業苦戦も2026年度決算はガイダンス通り、2027年度の見通しはやや慎重か

現地コード 銘柄名 01929

周大福珠宝集団


(チョウ・タイフック・ジュエリー)


株価 情報種類

11.31HKD
(4/23現在)


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 宝飾品大手、周大福珠宝の2026年度第4四半期(2026年1-3月期)決算は地域ごとに明暗を分けた。中国本土の売上高が前年同期比8.2%減少し、全体の小売販売額は1.5%減。

金価格の変動を背景に消費者が様子見に回ったことで、重量ベースの金製品需要が縮小した。


 対照的に、本土の金製品向け増値税(VAT)優遇措置の一部取り消し(実質増税)で、香港・マカオでは来店客数が大幅に増えた。同社経営陣は2026年3月通期決算に関するガイダンスの達成に自信を示しており、BOCIはこれに伴い、同社業績に対する市場の懸念は和らぐとの見方。


 半面、続く2027年3月通期に関しては、マクロ経済の不確実性や金価格の変動を理由に、経営陣が慎重な業績見通しを示す可能性が高いとした。最近の株価の調整もあり、株価の先行きに強気見通しを据え置いた。


 2026年1-3月期の小売販売額は前年同期比1.5%減。地域別では香港・マカオで58.5%増を記録する半面、本土では8.2%減少した。既存店売上高は香港・マカオで40.1%増、本土で0.2%増。金製品の需要減が響き、本土の売上高はBOCIの予想を下回った。また、固定価格型の金製品の反動買いによる前年同期実績の高さも影響した。


 一方の香港・マカオは好調。本土のVAT調整に伴い、本土との商品価格差がさらに拡大したことが追い風となった。

BOCIによれば、香港・マカオ事業は固定費比率が相対的に高く、このまま来店客数と売上高の回復傾向が続けば、営業レバレッジを通じて営業利益率が上向く可能性が高い。


 本土事業の1-3月期の低迷にもかかわらず、同社は2026年3月通期に関する以下の業績見通しを達成したとの自信を示している。◇売上高の前年比1桁台前半-半ばの伸び、◇既存店売上高の1桁台半ば-後半の伸び、◇粗利益率31.5-32.5%、◇商品構成の改善と厳格なコスト管理に支えられた20%近い営業利益率の達成。


 BOCIはこの点から、市場が大きくネガティブに反応する可能性は低いとみる。


 次の焦点は4-6月期決算と2027年3月通期(2027年度)に関する経営陣のガイダンス。BOCIは2027年度に関して、マクロ経済の不確実性の高まりと金価格の変動の持続を予想し、経営陣が慎重見通しを示すとみている。ただ、この先、金価格が安定する展開となれば、金貸付に関連する同社のヘッジ損失は大幅に縮小する可能性があると指摘。


 さらに、潜在的な営業レバレッジ効果、店舗閉鎖ペースの減速、商品構成の改善といったプラス材料もあり、投資家が再び、同社の収益回復期待、配当期待を高めるきっかけになり得るとしている。


 BOCIは2027年度予想株価収益率(PER)16.5倍に基づく目標株価を据え置いた。2026年度の予想PERでは20.8倍に当たる水準。株価の先行きに対し、強気見通しを継続している。


(Bank of China int.)

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