中東情勢の不透明感が残る中、4月の株式市場はAI需要を背景に反発基調となりました。今回の調査では、日経平均の見通しDIが大幅に改善。
はじめに
今回のアンケート調査は2026年4月20日(月)から4月22日(水)にかけて実施、3,000名を超える個人投資家からの回答を頂きました。
2月28日に米国とイスラエルがイランに攻撃を開始し、中東情勢が緊迫化してから間もなく2カ月がたとうとしていますが、大きく下落した3月相場から一転して、4月の株式市場は、これまでのところ、国内外を問わず、反発基調が目立つ展開となっています。
中東情勢は依然として不透明ではありますが、早期収束期待が相場を支えたほか、旺盛なAI需要を背景とした、半導体関連銘柄やメモリー・ストレージ関連、データセンター周辺関連の銘柄などが買われたことが株式市場に貢献しました。
物色の偏りや指数寄与度の大きさを考慮する必要はあるものの、「買える銘柄」が存在し、日経平均株価やS&P500種指数、ナスダック総合指数などが最高値を更新する動きを見せていることは、少なからずポジティブな材料です。
日経平均のDIについては、1カ月先・3カ月先ともに見通しが大きく改善したほか、為替の見通しについては、前回の「有事のドル買い」やインフレを警戒する円安への意識がやや後退する結果となりました。
次回もぜひ、本アンケートにご協力をお願いいたします。
日経平均の見通し「DIは大幅改善も、不透明感はくすぶる」
今回調査における日経平均の見通しDIは、1カ月先がプラス13.17、3カ月先はプラス24.86となりました。
前回調査の結果がそれぞれマイナス42.31とプラス5.59でしたので、両者ともにDIの値を改善させた格好ですが、とりわけ1カ月先見通しの改善幅の大きさが目立っています。
調査期間中の株式市場は、米国とイランの一時停戦期間の期限切れが迫る中、米国がホルムズ海峡を逆封鎖するなど緊張感が高まる一方で、和平交渉の進展期待を先取する動きも見られるなど、相場のムードは強弱入り混じっていました。そのような状況下でも日経平均が崩れずに、株価を維持したことが今回の結果につながったと思われます。
実際に、回答の内訳グラフを見ると、強気派の割合が前回の12.52%から31.61%に増加した一方、弱気派は前回の54.83%から18.44%に減少するなど、勢力図が大きく変化した格好となっています。
とはいえ、回答者の約半数は中立派が占めています。中東情勢をめぐる見方が楽観と悲観とのあいだで揺れ動いていることや、足元の急ピッチな株価上昇に対する過熱感への警戒も透けて見える様子がうかがえます。
また、3カ月先DIの割合を見ても、強気派の割合が前回の30.99%から41.51%へと増加しており、こちらも強気派が優勢となっています。
前回調査と同様に、「短期的には警戒感は強いかもしれないが、中長期的には落ち着いてくる」という、相場シナリオが浮かび上がってきます。
しかし、今回の強気派の割合(41.51%)は、中東情勢が緊迫化する前に、日経平均が高値をつけていた2月調査の割合(36.66%)を上回っているため、「やや強気が先行しているかもしれない」という冷静な視点は持っておいた方が良いかもしれません。
確かに、直近の日経平均は6万円台を超え、最高値を更新する場面を見せていますが、27日(月)時点で、東証株価指数(TOPIX)や東証グロース250指数、東証スタンダード指数などは、中東情勢が緊迫化する前の水準をまだ回復できていません。
旺盛なAI需要を背景とした、半導体関連銘柄やメモリー・ストレージ関連、データセンター周辺関連の銘柄など、指数寄与度の大きい一部の銘柄が相場をけん引している面があります。
そのため、足元で本格化している日米の企業決算で、業績や見通し(ガイダンス)を手掛かりに、物色の広がりが出てくるかが焦点となり、「株価は上昇しているが、相場は本当に強いのか」について自信を持つことができるかの答え合わせをしていくことになりそうです。
決算については、各企業において、中東情勢の影響がすでに出始めているのか、出てきそうなのかがポイントになります。仮に、コスト増だけでなく、生産活動が抑制されてしまう供給リスクを示す事例が増えてきてしまうと、再び相場が荒れる展開も想定されるため、国内の大型連休前ではありますが、心理面では落ち着かない状況がしばらく続くことになりそうです。
外国為替DI:5月見通し「米金利主導の構図続く中、雇用・物価が相場の分岐点に」
楽天証券FX・CFDディーリング部
楽天DIとは、ドル円、ユーロ円、豪ドル円それぞれの、今後1カ月の相場見通しを指数化したものである。DIがプラスの時は「円安」見通し、マイナスの時は「円高」見通しで、プラス幅(マイナス幅)が大きいほど、円安(円高)見通しが強いことを示す。
「1カ月後のドル円はどう動いているとお考えですか?」楽天証券が、個人投資家を対象にドル円相場の先行きについてアンケート調査を実施したところ、回答者の12.91%が「ドル安/円高」、49.09%が「変わらず」、38.00%が「ドル高/円安」に動くと予想していることが分かった。
円安予想から円高予想の割合を引いて求めたDIは+25.09になった。
先月DIの+41.50から大幅に後退したものの、引き続き円安と見る向きが多いようだ。
DIは、マイナス100から+100までの値をとり、DIのプラス値が大きくなるほど、円安見通しの個人投資家の人数が多いことを示し、逆にマイナス値になるほど、円高見通しの個人投資家の人数が多いことを示す。
米金利主導の構図続く中、雇用・物価が相場の分岐点に
4月のドル円相場は一時160円台に到達したものの、当局による為替介入への警戒感が意識される中で上値は抑制され、その後は159円を挟んだ水準で高値圏のもみ合いが続いている。
中東情勢を巡る不透明感は依然として市場心理に影響を与えており、緊張の高まりはドル需要を支える一方、停戦期待が浮上する局面ではポジション調整も入りやすく、方向感は出にくい状況にある。
足元のドル円は、株式市場などのリスクセンチメント要因よりも金利動向への感応度が高い「rate-driven(金利主導の相場)」の色彩が強まっている。特に米長期金利の動向が為替の方向性を左右しやすく、イラン戦争による原油価格の変動を通じたインフレ期待や、米国の財政・国債発行を巡る思惑が金利に波及し、それがドル円に反映される構図が続いている。
米国ではサービス価格を中心とした「sticky inflation(粘着的なインフレ)」が依然として意識される中、金融政策は「higher for longer(高金利の長期化)」の見方が維持されている。
FedWatchでは次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)(4月末開催)の据え置きがほぼ完全に織り込まれており、利下げ開始時期は後ずれしている。ドットチャートを巡っては、インフレ鈍化への確信が十分でない中、利下げ見通しの後退や金利見通しが上方に偏るリスクへの警戒が残る。
パウエル議長が不確実性やデータ次第を強調する場合、政策変更を急がないスタンスが意識され、長期金利の高止まりを通じてドルの下支え要因となりやすい。
一方、日本では追加利上げ観測は維持されているものの、そのペースは緩やかとの見方が大勢であり、日米金利差が急速に縮小する局面には至っていない。
加えて、生保・年金を中心とした対外投資フローは底堅く、為替ヘッジコストの高止まりを背景にヘッジ比率を引き下げる動きも円売り圧力として作用している。こうした構造的要因を踏まえると、短期的には円安バイアスが維持されやすい。
こうした中、5月の最大の焦点は米雇用統計および消費者物価指数(CPI)となる(4月25日執筆)。直近の雇用は底堅さを維持し、賃金の伸びも高止まりしているが、この状態が継続すればサービスインフレの粘着性が再確認され、長期金利の上昇を通じてドル円は再び上値を試す展開が想定される。特に平均時給の動向はインフレ持続性を測る上で重要な指標として市場の関心が高い。
一方で、雇用の減速や物価の鈍化が明確となれば、利下げ観測の前倒しを通じて金利低下圧力が強まり、円高方向への調整が進む可能性がある。
総じて、ドル円は中東情勢、インフレ動向、金融政策といった複数の要因が交錯する中でも、最終的には米長期金利の水準に収縮しやすい局面が続いている。当面は高値圏でのレンジ推移を基本としつつも、雇用・物価データの結果次第で市場の見方が修正されやすく、方向感が変化しやすい展開が続くとみられる。
ユーロ円
ユーロ円相場の先行きについては、回答者の9.43%が「ユーロ安/円高」、59.02%が「変わらず」、31.55%が「ユーロ高/円安」に動くと予想していることが分かった。
円安予想と円高予想の差であるDIは+22.12と、前回の+29.12から後退した。その分、変わらずと予想する向きが増加した。
豪ドル円
豪ドル円相場の先行きについては、回答者の8.14%が「豪ドル安/円高」、63.09%が「変わらず」、28.77%が「豪ドル高/円安」に動くと予想していることが分かった。
円安予想と円高予想の差であるDIは、前回の+27.64から今回+20.63と、円安予想が後退した。
今後、投資してみたい金融商品・国(地域)
楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 吉田 哲
今回は、前回に続き、毎月実施している質問「今後、投資してみたい金融商品」「今後、投資してみたい国・地域」それぞれで、「特になし」を選択した人の割合に注目します。
図:今後、投資してみたい金融商品・国(地域)で「特になし」を選択した人の割合(複数選択可)
2026年4月の調査において、「今後、投資してみたい金融商品」で「特になし」を選択した人の割合は7.28%、「今後、投資してみたい国・地域」で「特になし」を選択した人の割合は6.98%でした。ともに、2025年4月ごろのピークに迫った先月の水準から低下しました。
「今後、投資してみたい金融商品」の「特になし」は前月比マイナス1.40%、「今後、投資してみたい国・地域」の「特になし」は前月比マイナス0.80%でした。
前回の本欄で、「特になし」が選択される背景の一つに、選びたい選択肢がないことが挙げられ、当該質問で選びたい投資先がない(特になし)ということは、同選択肢を選択した人の間で投資活動への意欲が一時的に減退している可能性があると述べました。
その上で、4月の調査日まで、中東情勢が激化しない状態が続けば、同質問の「特になし」を選択した人の割合は低下する可能性がある、と述べました。
実際に、ともに低下しました。この1カ月間、中東地域における大混乱が、激化と鎮静化を繰り返す展開となり、「一方的な激化」が生じなくなったことが、低下の一因だと考えられます(とはいえ、一方的な鎮静化も起きていない)。
特にホルムズ海峡を巡っては、米国とイラン、双方が「封鎖」を宣言し、双方が実効支配をしている状態です。両国の強い思惑が同海峡で交錯していることもまた、「一方的な激化」を避けるきっかけになっていると言えます。
また、こうした中東情勢を横目に、米国や日本の主要な株価指数が高値圏で推移していることも、「特になし」を選択した人の割合を低下させた(投資活動への意欲が増した人が増えた可能性あり)と、考えられます。
引き続き、中東情勢および日米の主要株価指数の動向、当該質問で「特になし」を選択した人の割合の推移に、注目していきたいと思います。
表:今後、投資してみたい金融商品 2026年4月調査(複数選択可)
表:今後、投資してみたい国(地域) 2026年4月調査(複数選択可)
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