高速道路と高速道路が交わるJCTで「特定の方向に行けない」ケースがあります。首都高など都市高速では珍しくありませんが、地方の高速道路では少数派のため、NEXCOなどもウェブサイトなどで注意を呼び掛けています。
山形県を東西に横断する山形道を西へ向かい、日本海側の鶴岡JCT(山形県鶴岡市)で交わる日本海東北道で新潟方面へ向かおうとしたところ、その手前で「新潟方面 鶴岡出口で国道7号へ」との看板が出ていました。鶴岡JCTでは新潟方面に行けない、というわけです。
日本海東北道の鶴岡JCT以北、酒田みなとICまでの区間は、もともと山形道でした。2012年に日本海東北道のあつみ温泉IC-鶴岡JCT間が開通し、この区間は鶴岡JCT以北も日本海東北道に編入されましたが、このとき山形方面⇔新潟方面のランプは設けられず、鶴岡ICと日本海東北道の鶴岡西ICの間を約3.9km、一般道の国道7号で連絡する形となっています。
こうした通行方向に制約がある形で開通したJCTが、地元から「フル化」の要望を受け、制約を解消した、あるいは解消する工事を行っているケースもあります。
たとえば、北海道の札樽道から、余市・ニセコ方面へ向かう後志道が分岐する「小樽JCT」。札樽道の終点である小樽ICよりも少し手前(札幌寄り)にあるため、小樽市街から後志道の利用が不便だとして、現在、小樽IC→余市方面の専用ランプを建設中です。こちらはT字型の小樽JCTにランプを1本追加する形で建設が進んでいます。
解消された例としては、新名神の「亀山西JCT」(三重県)が挙げられます。
もともと東名阪道から分岐して滋賀方面へ向かう「新名神の支線」(亀山JCT-亀山西JCT)が開通しており、後になって四日市方面からの新名神本線が開通したため、四日市方面⇔東名阪道の行き来ができませんでした。しかし、これではルートの選択肢が少なく、東名阪道と新名神が並行するというダブルネットワークの利点を生かせないとして、四日市方面⇔東名阪道のランプが追加で建設されました。
ただし、このランプは亀山西JCTの一部ではあるものの、本線を滋賀方面に少し進み、本線を「Uターン」する方式のランプとして作られました。
また、亀山西JCTと同様の方式で制約を解消しようとしている場所として、宮城県の仙台北部道路と東北道が交わる「富谷JCT」でも、本線をUターンする形のランプが建設されています。
ここは、仙台北部道路からT字のJCTを貫くように国道4号と接続する富谷ICのランプが延びているため、本線にUターンランプを1本作ることで、富谷ICから東北道への行き来も可能になります。
では、鶴岡JCTの場合はどうでしょうか。地元からも、山形道の山形方面⇔日本海東北道の新潟方面の行き来を可能にしてほしいという要望がありますし、日本海東北道が今後延伸すれば、その要請はますます強まる可能性もあります。
現在、鶴岡IC-鶴岡西ICを連絡している国道7号「鶴岡バイパス」は日本海東北道の開通に合わせ2012年に4車線化されました。その事業評価資料によると、仮に鶴岡ICー鶴岡JCT-鶴岡西ICがつながった場合の距離は6.1km、所要時間は約5分、対して鶴岡バイパス経由のIC間の連絡は3.9kmで、速度の違いを考慮しても約5分とのこと。
このことから「鶴岡JCTがフルJCTと想定した場合の所要時間と大きな違いはなく、鶴岡バイパスは鶴岡西IC~鶴岡IC間を最短距離で結ぶルート」と断定されています。Y字型のJCTの離れた辺どうしを“あえて結ばない”、これも合理的な判断なのかもしれません。

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