「オーナー商法」として社会問題化し、出資法違反で逮捕者も出した(株)ケフィア事業振興会(TSRコード:298080745)の破産手続きが終結に近づいている。
被害者(債権者)は約3万人に達し、負債1,000億円超の大型倒産となった破産事件は、関連会社や役員を含め破産が30件を超えた。


 破産管財人の資料によると、ケフィア事業振興会の配当率は約1.1%で、金額は11億円を超える配当になる見込みだ。


 ケフィア事業振興会は、柿などを販売後に買い戻す「オーナー制度」などを展開、高齢者などから資金を集めていた。しかし、2017年11月頃から会員への利息支払いが滞り、被害弁護団が組成された。その後、2018年8月には消費者庁が注意喚起を行い、社会問題化した。2018年9月、東京地裁から破産開始決定を受け、グループと役員を合わせて31件の破産開始決定が出る異例の事態となった。2019年2月には出資法違反で強制捜査を受け、2020年2月に代表らが逮捕された。

配当率は約1.1%

 破産管財人の内田実弁護士(LM虎ノ門南法律事務所)が資産の換価を進め、10億円強の資金を回収した。だが、負債1,000億円に及ぶため2021年5月の中間配当率は1%だった。以降も訴訟を提起し、資金回収を進めたが、これ以上は財団を増やす資産もなく、ことし2月に最後配当を申請した。
 破産管財人室によると最後配当金は1億3,554万円、最後配当率は0.1%あまりで、最終的な配当率は1.1%程度になりそうだ。
 配当が低かった理由は、消費税還付を求めた訴訟が認められなかったため。ケフィア事業振興会の経理などのデータが正確でなく、更正額を立証できなかった。

今後、還付に向けた立証ハードルを下げる議論も必要だろう。
 6月下旬をめどに最後配当の送金が実施される見通し。破産開始決定を受けたグループや役員31件のうち、すでに28件の破産手続きが終結している。ケフィア事業振興会以外の残る2社も最後配当の実施予定だ。最後配当を実施後、裁判所の許可を得て破産手続きが終結となる。7年を経て、区切りを迎える。

ケフィア事業振興会、破産配当率は約1.1% ~ 「オーナー商...の画像はこちら >>

ケフィアの本社(2018年撮影)

 債権者集会が12回に及ぶ破産事件が終結する。第12回債権者集会による破産貸借対照表は、資産22億5,034万円に対し、負債は1,170億3,903万円だった。
 被害弁護団の今泉将史弁護士(リンク総合法律事務所)は、「被害者救済の観点から、消費税をはじめとする税金還付の取扱を見直す必要性を痛感した。また、関係者らに対する訴訟の判決が5 月18 日言い渡しとなる。本件で中心的な役割を果たした関係者らに責任を認める判決が望まれる」とコメントした。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年4月27日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)

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