この記事をまとめると
■香港の風景の一部である2階建てバスとしてBYDのBEVダブルデッカーバスがデビューする



■路線バスのBEV化にメドがつけば「次はタクシー」となることが予想される



■香港のタクシーはほとんどがコンフォートハイブリッドタクシー(JPNタクシー)だが今後どうなるかに注目



ついに香港の2階建てバスにもBYD製ダブルデッカー採用

香港といえば、林立する高層ビルで構成される“摩天楼”の下、通りを走るダブルデッカー(2階建てバス)が風景の一部として溶け込んでいると筆者は考えている。そのダブルデッカーバスで、いよいよ中国BEV(バッテリー電気自動車)大手、比亜迪(BYD)製の「Enviro500EV」というBEVダブルデッカーバスがデビューすると香港メディアが報じていた。



BYD自慢の薄型電池となるブレードバッテリーを搭載し、1回の充電で300km走るとのこと。年内に52台を導入予定とし、さらにFCEV(燃料電池車)バスの導入も検討していると報じた。ちなみに導入したのは香港最大手となる九龍巴士(KMB)というバス会社となる。



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KMBでは、すでにダブルデッカーではない一般的な路線バスでは「B12A」というBYD製のBEV路線バスを導入しており、車両電動化を進めている。ちなみにこのB12Aという車両の右ハンドル車は、世界で初めて香港で営業運行を開始したとのことである。



BYDの本拠地である広東省深圳市は香港のすぐ隣なので、ある意味でなるべくしてなったともいえるのだが、ここで気になるのが香港のタクシー車両である。



香港が1997年まで英国領であったので、歴史的には英国系車両がタクシーとして使われてきたのだが、1970年代あたりからは、トヨタ・クラウンセダンや日産セドリックといった日本車が幅を利かすようになり、そのためもあってか中国への返還時期辺りにはほぼすべてのタクシーがLPガスを燃料にしていたとのこと。それもそのはず、そのころには香港のタクシー車両はほぼトヨタ・クラウンコンフォートだったのである。



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香港のクラウンコンフォートのタクシー



その後、ボチボチ世間でBEVが話題になっていたころ、クラウンコンフォートの生産が終了し、香港のタクシーは一気にBYDの車両に入れかわるだろうとも思われていたが、コンフォートの後継として、日本でのトヨタJPNタクシーがコンフォートハイブリッドタクシーという名前でデビューした。最近の香港の様子を伝えるニュース映像を見ていると、コンフォートからコンフォートハイブリッドタクシーへの乗り換えも進んでいるようで、街なかを多くのJPNタクシーが走っている様子を見ることができる。



ただ、気がつくと路線バスでは車両のBEV化が着々と進んでいる。路線バスでのBEV化にメドがつけば、やはり「次はタクシー」となるのではないかと筆者は考えている。



BEVタクシーとなれば、日本車の出番はまずない。そしてタクシーのようなハードなフリートユースに耐えられるのはBYD車しかないともいえよう。



シンガポールでもかつてはほぼクラウン・コンフォートタクシーとなっていたのだが、その昔BEV化ではないが、韓国ヒョンデがあっという間に市場を奪ってしまった(その後車両電動化という流れもあり、いまはさまざまなメーカーの車両が走っている)。事情通の間では「香港もかつてのシンガポールの二の舞になるのは避けられない」という声も多い。



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シンガポールの街を走るタクシー



果たして、JPNタクシーが踏ん張ることができるか、それとも気が付けばBYDのタクシーばかりになるのか今後の動きを慎重に見ていきたい。

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