中途採用担当者が、dodaの営業担当者に素朴な疑問を投げかけるQ&Aコーナー「教えて! dodaさん」。今回の質問は、最近「入社承諾前辞退」に悩んでいるという企業担当者からいただいた「入社承諾率を上げるための施策(フォロー・オファー面談の工夫など)を教えてください」です。
パーソルキャリアで長年、法人顧客の支援に携わる後藤 真樹さんが回答します。
(今回の質問)
入社承諾率を上げるための施策(フォロー・オファー面談の工夫など)を教えてください。
(後藤さんの回答)
売り手市場が加速する昨今、転職希望者の半数以上が10社以上併願で転職活動をしており、企業も転職希望者から「選ばれる立場」となっています。そんな中、他社と差をつける上では面接の「質」と選考の「スピード」を意識することが重要です。面接の仕方・内容を見直し、選考スピードを落とさないことが入社承諾前辞退の防止につながります。
さらに入社承諾率を上げるには、採用担当者が転職希望者一人ひとりと向き合い、それぞれに合った情報・機会を提供することが重要になります。オペレーショナルな選考フローを遂行するだけでなく、個々人に適した施策を講じていきましょう。
本稿では、CX(カスタマーエクスペリエンス)の概念を採用プロセスに応用し、転職希望者を「顧客」に見立て、採用 CX(候補者体験)の観点から、入社承諾率を上げるための施策を解説していきます。
転職希望者を「顧客」に見立てた採用施策
入社承諾率を上げるために、オファー面談を実施しているから大丈夫だと思っていませんか?そもそも、「オファー面談」って何?と疑問を持つ採用担当者もまだまだ多いのではないでしょうか。
昨今、中途採用も一般化されてきているものの、まだまだ日本企業では新卒採用が一般的です。直近の調査によると、ようやく中途採用率が50%に近づきつつあるような状況になってきました。
そのため、中途採用をまだ始めたばかりであったり、取り組んでいても年間数件程度であったり、これから初めて取り組む、といった企業も多いと思います。
新卒採用ではあまりなじみのない「オファー面談」。
企業側にとってはある種「当たり前」の条件や就業規則なのかもしれませんが、転職希望者からすると基本的には転職先は未知であり、一定の情報を調べることはできるものの、「何の実態も把握していない」状況となります。
本稿で紹介する採用CX とは、転職希望者を「顧客」に見立て、CXの概念を採用プロセスに応用する施策です。以下で詳しく解説していきます。
参考記事:採用CX(候補者体験)とは?注目される理由や実施する4つのメリット
転職活動を通じた転職希望者の意向(志望度)の変遷
認知・応募~入社承諾に至るまでのプロセスにおいて、転職希望者を「顧客」に見立てた採用選考の実施はできていますか?まずは、「顧客」である転職希望者の意向が転職活動を通じてどう変化するのか、説明します。
一般的に面接を受ける過程における転職希望者の意向は、「応募時」を起点として、「面接初期に一時低下(または停滞)し、最終面接~入社承諾で最高潮に達する」というU字型、あるいは「選考を通じて徐々に高まる」曲線を描くといわれています。(以下グラフ参照)
転職希望者の意向曲線(筆者作成)
上記から、選考の過程でいかに転職希望者の意向を高める必要性があるかわかるでしょう。
また、入社承諾してほしいがために「オファー面談」を実施しても、心ここに在らずの状態で意向が上がりきらず、手遅れになるパターンがあることを強く念頭に置いてください。
ではどうすれば良いのかというと、より上流工程である、応募(求人票)・書類選考通過・面接の各段階で、いくつかの仕掛けを設けておく必要性があります。
以下は面接を受けて志望度が高まった経験があるかを調査したデータです。この調査結果からも、面接のプロセスで如何に意向を高める必要性があるかわかります。
面接を受けて応募先企業への志望度が高まった経験の有無(出典:doda人事ジャーナル編集部実施「転職での「面接の印象」に関する20代・30代の本音調査」より、以下同)
面接を受けて応募先企業への志望度が高まった経験の有無(性年代別)
次に、「面接の相手や人事・採用担当者の印象によって志望度が左右されるか」を聞いたところ、95.3%が「志望度を左右する」と回答しました(以下グラフ参照)。
面接官の印象は志望度を左右するか(全体)
面接官の印象は志望度を左右するか(性年代別)
上記から、選考の過程で転職希望者の意向を高める必要性については理解できたものの、実際にどのような面接をしていけば良いのでしょうか?
選ぶ面接ではなく、「選ばれる面接」を心がける
これまでの調査結果から、ほぼ全ての人が面接の内容によって志望度に変化があったことがわかりました。面接は、ただ企業が転職希望者を見極めるだけの場ではなくなってきているということです。
昨今、売り手市場も相まって、選ぶのは転職希望者であり、企業は「選ばれる」立場にある状況となってきています。周囲が面接の仕方をアップデートしているがために、従来通りの面接をしていては時代遅れとなり、他社と相対的に見た際に引けを取ってしまうということです。
ぜひ、オファー面談という最終手段を講じる前に、まずは面接の仕方・内容を見直すことを強くおすすめします。
「面接の冒頭で自己紹介をする」「会社紹介や業務説明を挟む」「面接を経ていく中で見えてきた評価や期待をその場で伝える」といった小さなことでも、転職希望者にとっては大きなインパクトとなります。後々に意向を取り戻す労力を考えれば、上流工程で意向を上げる・保つというのは非常に重要な要素となってくるでしょう。
面接では転職希望者を見極めつつも、「選ばれる立場」であることを強く意識するようにしてください。
参考記事:面接官の経験や勘に頼らない「応募者に選ばれる面接」とは?転職者の約半数が面接により志望度が変化
常に併願先があることを想定して「スピード」を意識する
これまで、面接の中身が志望度を変えるという話をしてきましたが、面接の「質」だけを高めれば良いというわけではありません。
昨今の売り手市場は併願先企業も多くあることが前提であり、面接の質だけでなく、選考の「スピード」も意識していかなければいけません。
この、「面接の質」×「選考スピード」が採用力において、重要な要素となります。
平均応募者数(出典:パーソルキャリア株式会社調べ、2023年と2024年1~12月の各1年間に「dodaエージェントサービス」を利用して最終面接合格を得た人のデータを基に算出)
グラフが示す通り、平均応募社数が23年度から24年度にかけて増えていますが、この傾向は毎年続いており、ここ数年間、毎年平均応募社数は増え続けています。
面接の質を重視しすぎて選考に時間がかかりすぎてしまうことで、選考中の辞退が発生してしまうこともあるため、ぜひ面接の質とスピードの双方を意識して採用活動に取り組みましょう。
以下は「書類選考日数」と「採用決定率」の相関を表すグラフです。
これは書類選考だけでなく面接にも言えることで、面接の実施・選考を進めるスピードが遅ければ遅いほど、手遅れになる可能性が高まるということです。
直近1年間の各社の書類選考結果と日数(出典:パーソルキャリア株式会社調べ/データの集計期間2023年2月~2024年2月※書類選考が20日以上経過している場合は一律20日として集計)
個別最適の選考フローの構築
ここまで、「面接の質」と「スピード」について説明してきましたが、双方を高めた選考フローを構築し、オペレーショナルに対応することは一つの手段として合理的で、入社承諾率は一定程度高まる可能性があります。一方、上述したように中途採用は個別性が高く、通り一遍のフローでは入社承諾率が高まりきらないのです。
時間が限られる中でも、採用担当者が転職希望者一人ひとりと向き合い、その方に合った情報・機会提供をすることが結局のところ一番大事となります。
求人票の段階では相手方はまだ見えませんが、求める転職希望者像に合わせた魅力点を訴求し、書類選考通過段階では既に見える転職希望者に対して、どのような情報を提供することで意向高く面接に臨んでもらえるか考えることもできます。
選考とは別軸で、カジュアル面談を組む企業や、現場社員との面談を調整したり、職場見学を実施したり、食事会を設定するなどさまざまな施策を講じる企業も増えています。いずれもただ実施すれば良いというものではなく、場合によっては意向を下げる可能性も十分にあるということを忘れないでください。
どんな情報をどのように提供すると良いかよく考え、個々人にあった施策を講じていきましょう。
オファー面談を実施する場合は、そのとき初めて出す情報の説明がメインになるのではなく、オファー面談を「最終的な答え合わせの場」として相互に情報を確認するような形で、その場で承諾をもらうくらいの立ち位置へ昇華させ、オファー面談に至るまでのプロセスの部分で可能な限りの情報や機会を提供し、意向を醸成していくことを意識すると入社承諾率はおのずと高まると考えています。

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