作・山田太一が描いた“家族の崩壊と再生”を、現代の舞台表現で立ち上げる舞台『岸辺のアルバム』が、今年9月にWOWOWで放送・配信されることが決定した。
脚本家・山田太一が原作・脚本を手がけ、1977年に放送されたテレビドラマ『岸辺のアルバム』は、1974年の多摩川水害をモチーフに、一見平穏な中流家庭が母親の不倫をきっかけに音を立てて崩れていくさまをリアルに描き、当時のホームドラマ観を揺さぶった。
その不朽の名作が、モチロンプロデュースにより舞台化。脚色を倉持裕、演出を木野花が手がけ、2022年の『阿修羅のごとく』舞台版でも評価を重ねたタッグが、“家族”という普遍にして危ういテーマへ、あらためて向き合った。
撮影:田中亜紀
田島家の母・則子役には、繊細かつ確かな存在感で数々の作品を支えてきた小林聡美。父・謙作役に杉本哲太、長男・繁役を細田佳央太、長女・律子役を芋生悠が演じ、前原滉、伊勢志摩、夏生大湖、田辺誠一ら実力派俳優が集結。家族それぞれが抱える孤独と欲望を、逃げ場のない距離感で浮かび上がらせた。
さらに本作では、ステージとサブステージに分かれた舞台を取り囲むように客席が設置された。変形舞台ならではの動線設計と音響演出によって、観客は物語の外側ではなく“家族の内側”へと引き込まれていく。岸辺に暮らす田島家の日常に寄り添い、時に目撃者として、時に共犯者として、決定的な瞬間に立ち会う──舞台ならではの没入感が、山田太一の言葉をいっそう切実に響かせた。
WOWOW放送にあたり、母・則子を演じる小林聡美、演出を手がける木野花から、本作の見どころを語るコメントが到着した。
■小林聡美 コメント
西池袋に吹き荒れた嵐は、大阪を巡り、いよいよお茶の間に上陸いたします。
■木野花 コメント
劇場で公演を観ることができなかった方も、ご覧になった方にも、こうして観ていただけることに感謝しています。たくさんの方々に観ていただきたいと願う作品です。見所は、思い切って三方を客席に設定した舞台美術と、隅々までこだわった昭和の家族の日常です。舞台が客席に迫ってくる臨場感で否応無しに昭和の家族を体感して欲しかった。そしてお待たせしました! ベストキャスティングと自負する役者陣一人ひとりの、まさにその役を生きた、ライブ感溢れる演技をとくとご堪能ください!
<番組情報>
『岸辺のアルバム』
2026年9⽉ WOWOWにて放送‧配信予定
作:山田太一
脚色:倉持裕
演出:木野花
出演:
小林聡美、杉本哲太、細田佳央太、芋生悠、前原滉、伊勢志摩、夏生大湖、田辺誠一
収録⽇:2026年4⽉15⽇
収録場所:東京・東京芸術劇場シアターイースト

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