ネット上の世論工作が問題化する中、「文春オンライン」の報道が波紋を広げている。昨年秋の自民党総裁選において、高市早苗総理の陣営が、他候補を中傷する動画を作成したと報じたのだ。
高市首相に急浮上した「中傷動画関与」疑惑
文春オンラインは4月29日に、「高市陣営が対立候補への“中傷動画”を投稿していた《総裁選の期間中に…小泉氏に「無能」、林氏に「アウト」》」と題した記事を掲載した。
そこで明らかにされたのは、昨年の自民党総裁選期間中に高市陣営がTikTokの政治系アカウントの運営に深く関与していた疑惑である。
問題のTikTokアカウントには、総裁選のライバルだった小泉進次郎防衛相や林芳正総務相に対して、〈カンペで炎上!無能で炎上〉〈完全にアウト〉といった攻撃的な内容の動画が投稿されていたという。
SNSやショート動画の選挙への影響力が増し、「世論工作」が社会問題化している中、ネット上の“高市人気”は以前から注目を集めていた。
今年の衆院選の公示日前日に、自民党の公式YouTubeチャンネルに投稿された「【高市総裁メッセージ】日本列島を、強く豊かに。」という動画の再生回数は、公開から10日足らずで1億回を超えていた。
一方で、専門家の間では、「SNSの広告宣伝費に膨大な金額を使っている」との見方も浮上していた。
高市総理自身、ネットを戦略的に駆使して、求心力を高めてきた形跡がある。2度目の挑戦となった2024年の総裁選で、高市陣営が秘策としたのが、SNS戦略だった。
「同年の都知事選で“石丸フィーバー”を巻き起こした選挙プランナーの故・藤川晋之助氏の支援を受け、SNS部隊を動員。YouTubeチャンネルの総再生回数は300万回以上と、他候補を圧倒した」(高市選対関係者)
高市総理の資金管理団体「新時代政策研究会」から2024年の総裁選関連で約8000万円の広告宣伝費の支出があったことが、毎日新聞の報道によって明らかになっている。
高市総理は「週刊文春」の取材に「ネガティブな情報を発する、あるいはそのような動画を作成して発信するといったことは一切行っておりません」などと全面否定しているという。
ただ、高市陣営が組織としてTikTokの政治系アカウント動画の運営などに関与していたとすれば、総裁選の公平性を揺るがす問題になる。真相の解明は急務だろう。
高市事務所と蜜月関係にあった告発者
その一方で、留意しなければならない点もある。今回の文春報道において、告発者とされている人物の素性だ。
告発者は、サナエトークンの仕掛け人とされる松井健氏である。
筆者は「週刊現代」誌上でこれまで、暗号資産「SANAE TOKEN」問題を追及してきた経緯がある。
現職総理の名を冠したトークンは2月下旬に発表され、一時は時価総額が数十億規模になったとされる。しかし、高市総理が3月2日に関わりを否定したことにより、価格は急落した。
さらに、トークンの発行元の「NoBorder DAO」が、暗号資産交換業の登録をしていなかったことから、金融庁が実態把握に乗り出したとも報じられた。
その「NoBorder DAO」幹部で、サナエトークンの設計から発行に至る責任者とされる人物が松井氏だ。
高市総理自身は関わりを否定したものの、高市事務所の木下剛志所長らは、松井氏とミーティングなどのやりとりをしてきた経緯がある。
木下氏も以前、筆者の取材に、松井氏が総裁選で「勝手連的に(高市陣営を)支援していた」と認めていた。
ただ、「アカウント名などは把握しておらず、活動の詳細は知らない」とも。松井氏が「文春」で語ったような、選対内部の役割ではなく、あくまで自主的な活動という趣旨なのだろうか。
それにしても、高市事務所と蜜月関係にあったはずの松井氏が、なぜ、今になって高市事務所に対する告発を繰り広げているのか?
背景にあるとされるのが、筆者が「週刊現代」で報じてきた松井氏を巡る複数のトラブルの存在だ。
松井氏は作家・竹田恒泰氏の仮想通貨事業に乗じて、資金を独自に集めたものの、その後、投資家との間で、返金トラブルになっていた。
また、自身が経営する宇宙関連ビジネス企業でも、投資トラブルが発生している。
極めつけは、やはり筆者が「週刊現代」で報じた、サナエトークンを巡る「事前販売疑惑」である。
松井氏は自身が経営する「株式会社neu」の契約者に対して、サナエトークンが分散型取引所(DEX)に流通する前に、優先的に購入・付与されるサービスを提供してきた疑惑だ。文春の取材に饒舌に応じてきた松井氏だが、筆者の再三の取材依頼には応じてこなかった。
いわば未公開株式の取引のようなもので、資金決済法違反の可能性があると指摘されている。霞が関関係者は、筆者の取材にこう本音を漏らす。
「サナエトークンは、暗号資産の無登録販売として資金決済法に直結する問題で、金融当局も関心を持っています。
とはいえ、総理の事務所が関係する話のため、動きづらい部分もあるでしょう。パンドラの箱が開いてしまう可能性もありますから。『総理のことは気にせずに動け』という号令でもあれば話は別かもしれませんが……」(霞が関関係者)
松井氏の言動は、政権の闇を暴く“告発”なのか。それとも、自身への追及を回避するための“牽制球”なのか。「中傷動画問題」とともに、「サナエトークン」問題の徹底調査も待たれる。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班

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