就任2年目の井上一樹監督率いる中日が、暗いトンネルから抜け出せない。4月1日、本拠地バンテリンドームナゴヤで行われた巨人との一戦に5-6で敗れ、開幕5連敗となった。

引き分けを挟んで5連敗した2017年以来9年ぶりの屈辱だ。12球団で唯一、白星がない状態が続いており、単独最下位に沈んでいる。

【画像】【中日】開幕5連敗 9年ぶりの屈辱 1980年の球団最多記録まで「あと1」

1点差で泣いた5試合の重さ

開幕戦は代役守護神のアブレウが9回に4点差を追いつかれる誤算で逆転サヨナラ負け。その後も接戦をことごとく落とし、開幕3連敗はいずれも1点差という苦しいスタートとなった。勝てそうで勝てない。わずかな差が勝敗を分け、それが積み重なって5連敗となった。

本拠地に戻ってからも流れは変わらなかった。4月1日の第5戦では、ドラフト1位の中西聖輝がプロデビューを飾ったが、初回に3連打を浴びて先制点を許し、満塁のピンチも招く試練の船出となった。2回以降は立て直して5回まで無安打に封じる粘りを見せたが、6回に再びつかまって5回1/3・4失点でマウンドを降りた。打線も終盤に意地を見せたものの、反撃は1点差に迫るところまでで届かなかった。

1980年の記録まで「あと1」の窮地

重くのしかかるのは、歴史との距離だ。1980年の開幕6連敗まで、あと「1」に迫っている。

中利夫監督が率いた1980年は最下位に終わったシーズンだった。

前回、開幕5連敗を喫した2017年もシーズン5位に終わっており、スタートダッシュの失敗がそのままシーズン順位に直結した。1980年、2017年。過去の5連敗以上が示すのは、いずれも厳しい結末だ。今年も同じ轍を踏むのか。それとも違う結末を刻むのか。ここが今シーズン最初の正念場となる。

過去の逆転優勝チームに学べ

希望の灯も確かにある。セ・リーグでは、開幕5連敗から優勝を成し遂げたチームが2つ存在する。2008年の巨人は開幕5連敗から徐々に復調し、阪神との大差をひっくり返して「メークレジェンド」と呼ばれる大逆転優勝を達成した。出遅れは、取り返せないわけではない。

2日のマウンドには、昨季11勝を挙げたベテランの大野雄大が上がる。

「投げる、打つ、守る。もう1回、ふんどしを締める」。指揮官の言葉には、まだ折れていない意地がある。歴史的な6連敗を回避し、巻き返しの一歩を刻めるか。竜の反撃は、ここから始まる。

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