2026年6月14日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米国政府がAnthropic(アンソロピック)に最新AIモデルへの外国籍ユーザーのアクセス禁止を求めた件をめぐり、中国との関係性について報じた。

記事は、Anthropicが12日、国家安全保障を理由に同社で働く従業員を含むすべての外国籍の市民に対し、新AIモデル「Fable 5」と「Mythos 5」へのアクセスを禁止するよう求める米国政府からの指令を遵守するため、すべての顧客に対するサービス提供を直ちに停止しなければならないと発表したことを伝えた。

そして、米ウェブメディア「Axios」の報道によると、アクセス禁止司令に関する書簡がラトニック米商務長官から送られたものであると紹介。Anthropicの理解として、「Fable 5」モデルの制限を回避する「脱獄」方法が発見され、その手法がサイバー攻撃を支援するために悪用される可能性があると政府が判断した可能性があると説明した。

記事は、今年4月に発表された最先端モデル「Mythos 5」がソフトウェアの脆弱性を特定する高い能力を備えているため、ハッカーへの悪用を懸念して一般公開されず、6月初旬にアクセス権を得たばかりの欧州連合(EU)を含む少数の特定機関にのみ開放されていた経緯に言及。同月9日には「Mythos 5」の機能を制限した「Fable 5」が一般向けに公開されていたとした。

その上で、デビッド・サックス(David Sacks)米大統領顧問が13日にSNSのX上でホワイトハウスが外国籍の市民による使用を禁止すると決定した詳細に言及し、トランプ政権から「脱獄」の脆弱性について通知された際、Anthropicの最高経営責任者が重大なリスクではないと判断して修正を拒否したと明かしたことを紹介した。

また、リスクを通報したのがテクノロジー大手のAmazonであったというホワイトハウスに近い別の情報筋の話や、アクセス制限を求めた理由の一部に中国とつながりのある組織が「Mythos 5」にアクセスした疑いがあるといった情報を伝えている。

記事は、Anthropicの報道担当者がホワイトハウスとの議論の中で中国のユーザーによるアクセスについては言及されなかったと述べ、自社製品への中国国内からのアクセスをかなり前からすべて禁止しているとコメントしたことを紹介。欧州委員会の報道担当者は今回の事態について欧州テクノロジーにおける主権を実現する必要性をさらに浮き彫りにしたと指摘したことを併せて報じた。(編集・翻訳/川尻)

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