青海省西寧市とチベット自治区ラサ市を結ぶ青蔵鉄道を列車で旅したことがあるなら、線路の両側に並ぶ1本1本の長い金属製の棒が、きっと印象に残るはずだ。その長い棒は、高原の凍土の奥深くまで真っすぐ打ち込まれている。
青蔵鉄道は建設当初から、凍土、極寒・低酸素環境、脆弱な生態系という三つの世界的な難題を抱えていた。高原の凍土は、冬には固く凍結するが、夏に気温が上昇すると融解して軟らかくなる。凍結と融解を繰り返すことで路盤は沈下・変形し、千里に及ぶ鉄道を高速で走る列車の安定走行が損なわれる。
1961年、研究者らは人跡まれな雪原に高原凍土観測所を建設した。以来、世代を超えて凍土研究者は日々、気象観測や凍土の監視を続け、ヒートパイプや砕石通気路盤などのコア技術を開発した。その成果により、世界を悩ませてきた凍土問題に対し、中国独自の最適な解決策が示された。
ヒートパイプの内部には、電力を使わずに循環する「魔法」が隠されている。密閉された中空の金属管で、その大部分は凍土の奥深くに埋設され、一部だけが寒風にさらされる地上に露出している。管内には沸点の低い液体アンモニアが充填されている。冬になると、外気は凍土よりもさらに低温となり、地下に残る熱が管の下部にある液体アンモニアへと伝わる。
液体アンモニアは熱を受けると気化し、軽いアンモニアガスとなって地上部の放熱区間まで上昇する。そこで熱を大気中へ放出した後、アンモニアガスは再び冷えて液体となり、管壁を伝ってゆっくり地下へ戻る。この循環を繰り返すことで、凍土に残る熱を絶えず取り除き、地盤を常に凍結した硬い状態に保っている。
夏になると気温が上昇し、ヒートパイプは自動的に循環速度を落とすことで、外部から伝わる熱を効果的に遮断し、太陽光や暖かい風によって凍土の基盤が少しでも融解するのを防ぐ。電力を必要とせず、一年を通じて自動的に作動し続けるのだ。(提供/人民網日本語版・編集/KS)











