ベトナムではこのところ、ドリアンが農民にとっての「黄金の作物」に化した感がある。中国がベトナムに対して生ドリアンの対中輸出を認めたのは2022年で、現在までに輸出額は20倍以上に成長し、2025年には38億6000万ドルの輸出額の記録が樹立された。

マレーシア華字メディアの南洋商報が伝えた。

しかし農民が大きな利益を求めて先を争って栽培しはじめたために、栽培面積は5年足らずで2.4倍に激増し、供給過剰の懸念が高まった。ベトナム政府は「これ以上無秩序に栽培を拡大すれば、価格暴落などの危機に直面する可能性が高い」と異例の警告を発表した。

ベトナムでは今年も、ドリアンの輸出ブームがさらに過熱している。2026年上半期、ベトナムのドリアン輸出額は前年同期比で31%増の約9億5100万ドル(約1500億円)だった。うち中国向けだけでも同36.9%増の8億7180万ドル(約1400億円)だった。ベトナムでは、生産したドリアンの約9割が中国に輸出される状況が続いている。

2021年にはベトナムでのドリアン栽培面積は約8万5000ヘクタールで、年間生産量は約67万4000トンだった。わずか5年後の2026年には、栽培面積は20万ヘクタールに激増し、生産量は208万トンと予想されている。5年足らずの間に、栽培面積はかつての2.4倍に増加し、生産量は3倍に近づくとみられている。

20万ヘクタールのドリアン園のうち、今年実際に収穫期に入ったのは約12万9500ヘクタールのみだ。今後はすべての果樹園が次々に最盛期に入り、1ヘクタール当たりの平均生産量を16トンとして計算すれば、生産量は320万トンを突破する可能性がある。

このような状況にあって、供給過剰による弊害の発生が、現実味を帯びてきた。

ベトナム政府は、産業の発展をコントロールするための措置を講じなければ、将来は「供給過剰、価格下落、コスト上昇」に同時に直面し、甚だしくはベトナムのドリアンの国際市場における評判を損なうなどの問題に直面する可能性があると警告した。(翻訳・編集/如月隼人)

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