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「わろてんか」19話。お姑役の鈴木京香、能面から恐怖の文楽人形に

2017年10月24日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第4週「始末屋のごりょんさん」第19回 10月23日(月)放送より。 
脚本:吉田智子 演出: 東山充裕
イラスト/まつもとりえこ

19話はこんな話


「一生一緒にわろてんか」という求婚の言葉で、藤吉(松坂桃李)につれられて大阪船場にやってきた、てん(葵わかな)。待ち受けていたのは、こわいお姑・啄子(鈴木京香)と、藤吉の許婚の楓(岡本玲)。
てんは、女中として扱われることになり、女中部屋をあてがわれる。

朝ドラな人々


「君の名は」(91年)の鈴木京香、「純と愛」(12年)の岡本玲と、わりとマイナス面が語られがちな作品に出演していた俳優がそろって出てくることで漂う、そこはかとない不吉感を、これからてんが被るであろう大変さの予感と重ね合わせる、みごとな企画である(勝手にそう思っただけです、そして冗談です、念のため)。

ただ、女中役で楠見薫(「あさが来た」〈15年〉の「ほんにほんに」が口癖の女中他、大阪制作の朝ドラ常連)が出演していることに期待したい。
そして、松坂桃李がヒロインの相手役で出演していた「梅ちゃん先生」(13年)は高視聴率作品であることも念のため記しておきたい。

鈴木京香はガブ系か


藤吉(藤吉郎)の名前は太閤秀吉からとったと啄子が言うので、鈴木京香のキャスティングが腑に落ちた。
18話のレビューでも書いたが、鈴木は、大河ドラマ「真田丸」では寧、映画「清須会議」では市と、秀吉の正妻と、側室茶々の母と秀吉に関係ある役を演じてきた。だからか、なんだかしっくりくるのだ。

そんな京香さまを、藤吉は、美しい顔がおそろしい形相に豹変するギャップをもった人物として、文楽人形の「ガブ」に例える。おそろしい形相の顔ぽいメイクになっているし、京香さま自身、そういうふうに顔筋を動かしている努力が垣間見える気がする。
ただ、京香さまはガブのように瞬時に変わるというより、能面のように、ひとつの顔のなかに多様な感情が混ざってじわじわくる演技のひとだ。まさに市がそういう感じだった。
ガブ系豹変演技は、
「ひよっこ」レビュー
で書いたが菅野美穂がうまい。
今回、京香さまが、新たなガブ芸に挑まれることも楽しみである。

ちなみに、昭和生まれのテレビ好きは、NHKの人形劇「新八犬伝」(73〜75年)の玉梓(が怨霊)でガブに出会い魅入られたというひとは多いと思う。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 6

  • 匿名さん 通報

    ファンタジーと思ってみれば良い・・・ファンタジーとして見ないとアラがありすぎて(馬鹿馬鹿しすぎて)見ていられない、ってことなんだと納得しました。

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  • 匿名さん 通報

    母親を笑いモノにする藤吉が不快。それをたしなめるでもなく、一緒に笑っているてんも不快。 人のことを嘲笑う人たちを観て“わろてんか”ってこと? 胸糞悪い。

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  • コソドロ 通報

    家業も継がずにフラフラしている息子が、突然帰って来たのに、文句ひとつ言わず、喜んで迎えてしまう母親も、どうかしてる。そんなに簡単に敷居をまたがせていいのか?まさに「この親にして、この子あり」である。

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  • リリアン 通報

    やっぱり、鈴木京香の演技力はすごい。しかも、いびり役を楽しみながら演じている余裕すら感じる。この調子で、お気楽な、お嬢様を鍛え抜いてほしい。

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  • 匿名さん 通報

    3週間は苦行だった。今週からやっと面白くなってきた。

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