ミレニアル世代の男性がスマートに生きるための情報を発信

「インフルエンサー採用枠」がネットで賛否 オンデーズ社長に真意を聞く

2018年3月13日 11時15分

ライター情報:長井雄一朗

オンデーズ社長の田中修治氏

メガネ製造販売のオンデーズは、新たに「インフルエンサー採用枠」を設け、SNSによる発信力の高い個人を自社スタッフとして直接雇用することに決定したが、ネット上では賛否両論を呼んだ。主要SNSの個人アカウントのフォロワー数が1,500名以上であることを採用の基準に設定、フォロワーの状況や発信内容の審査を通過した応募者は、社長面接へと進み、一般枠とは別に優遇された条件で採用する。
「インフルエンサー採用枠」を決定した真意や背景はどこにあるのか、また、ネット上での意見についてどう考えているのか、同社社長の田中修治氏に話を聞いた。


社員のSNS活用を推進 フォロワー1,500人以上で手当月5万円


――「インフルエンサー採用枠」を実施する前に社内でのSNS活用を推奨されていました。
田中修治(以下、田中)  オンデーズでは個人アカウントのフォロワー数が1,500人以上であれば、基本給とは別に月5万円の手当を支給する取組みを2017年10月から開始しました。InstagramやTwitterなどのSNSが対象で、フォロワー数が多い「インフルエンサー社員」を優遇する制度です。
理由は、これからオンデーズでは特に「スタッフ個人の力や魅力で販売していくような会社」にしていきたいからです。昔はスタッフ個人が消費者に対して直接アピールすることのできる場が少なかったのですが、昨今、SNSの台頭により、スタッフ個人の魅力を発揮できるような環境が整ってきたこと事を受けて、推奨するようになりました。
多くのチェーン店は、スタッフ個人のSNS投稿を禁止しているところもありますが、オンデーズでは個人の発信力に強く期待をしています。ただし、強制はしていません。あくまでも「やりたい人がやる。会社はそれを否定しないし応援する」という姿勢です。


――みなさんどのSNSを活用されているのでしょうか。
田中 Facebook、Instagram、Twitterの3つが多数を占めていますね。もちろん、個人情報等もあるので、投稿・発信に際しては一定のルールはキチンと設けています。そのルールにのっとっていれば、基本的にはどのように発信するのも自由です。
商品やサービス、人事制度に関することや職場での様子、今日のお昼ご飯まで、スタッフ皆んな自由に発言、アップしています。会社としては、働くスタッフ達の生の声に触れていただく機会を増やして、より広く消費者の方にオンデーズに関する認知や理解を深めていただける事を期待しています。
オンデーズ社員によるSNS投稿例

――ネットとリアルの融合での小売販売手法は思いもよりませんでした。
田中 おじさん世代はネットとリアルを分けて考えていますよね。反面、SNSネイティブな世代は、SNSやネット上の空間とリアルな世界の自分に境目がなく、それは友達や人間関係でも消費行動でも同様に垣根がありません。
小売業も次世代の在り方を考えた時、単なるマーケティングに留まらず、あらゆる場面でネットとリアルの垣根を越えた存在の仕方を考える必要があります。そのためには、ネットとリアルの間に壁を作らず、一つに繋がった世界の中で自由に生きている人たちをより多く採用したいなと思いました。ただ、そのままだとなんだかうまく伝わらないので、もっとシンプルにエッジが立って分かりやすい表現はないかな?と考えた末に出てきたのが「インフルエンサー採用枠」というものでした。

ちなみにインフルエンサー採用枠には、中高生からも応募があったそうだ。

オンデーズとしては、発信力の高い個人を直接雇用することによって、自社に関する多様な情報が「生の声」としてリアルに消費者へと届けられ、ブランドへの理解と認知がより深まることを期待しているという。
今やSNSは社会基盤の有力なツール。消費者の購買動機や、就職・転職活動など、企業活動に伴うあらゆる場面において、SNSに寄せられた情報が多大な影響を及ぼしていると田中氏は言う。

関連キーワード

ライター情報: 長井雄一朗

建設業界30年間勤務後、アーリーリタイヤで退職。フリーで建設・経済・政治・外国人労働者・中国・韓国について執筆。働き方改革は執筆テーマの1つ。ワイフとともに、日本や海外旅行を満喫。好きな言葉は「私の人生これからだ」

URL:Twitter:@asianotabito