中国メディアの第一財経は25日、新エネルギー車の重量化が進んでいることについて、「道路が重さに耐えられない」との懸念の声が上がっていると伝えた。

記事によると、中国の新エネ車は年々大型化・重量化が進んでいる。

工業情報化部のデータによると、中国の乗用車の平均車両重量は2024年に1704キロとなり、12年の1312キロから約400キロ増加した。特に新エネ車は2トンを超えることが珍しくない。

最近では、尊界(Maextro)の新型車「V800」が総重量3.8トンに達し、小型トラック並みの重さだとして注目を集めた。大型SUV人気に加え、長距離航続を実現するための巨大バッテリー、高級シートや冷蔵庫などの豪華装備の増加が、車両重量を押し上げているという。

専門家はこうした流れが技術進歩ではなく、過剰な競争の結果だと指摘する。消費者の「大きい車ほど高級」という価値観も背景にあり、メーカー側も利益率の高い大型車を積極的に投入している。

車の重量増加の影響は燃費悪化だけにとどまらない。3トン級の電動SUVでは走行距離100キロ当たりの電力消費量が20kWhを超えることもある。重量を100キロ減らせば消費電力は約7.5%下がるとされる。さらに、重量増は鉄鋼やリチウム、ニッケルなど、資源の大量消費につながる。

道路や橋梁への負担も深刻だ。蔚来(NIO)の李斌(リー・ビン)CEOは、「車の重量が20%増えると道路損傷率は約2倍になる」と語っている。

車両の大型化が進めば、インフラ維持コストも急増しかねない。

安全面への懸念もある。中国の消費者の間には「重い車ほど安全」というイメージが根強いというが、専門家は「安全性は設計次第であり、重さとは必ずしも比例しない。重量が10%増えると制動距離は約5%伸び、タイヤの寿命も短くなる」と指摘した。

こうした中、自動車業界では「軽量化」を進める動きも出始めている。蔚来では車両重量管理を厳格化し、重量が1キロ増えるごとにCEO承認が必要だという。テスラも制御装置の統合や一体成型技術によって配線や部品点数を削減し、軽量化を進めている。

業界内では政策面での対応を求める声も強まっており、専門家らは重量に応じた段階的課税制度の導入を提案している。車が重いほど道路への負担も大きくなるため、より高い税負担を求めるべきという考えだ。

中国では新エネルギー車の普及率がすでに50%を超えたと言われている。専門家は、これまでの「大型化・高級化競争」を続ければ、資源消費や環境負荷、インフラ損傷などの問題がさらに深刻化すると警鐘を鳴らしている。(翻訳・編集/北田)

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