中国のUGC(ユーザー生成コンテンツ)コミュニティアプリである小紅書(RED)はこのほど、中長編動画向けのクリエーター基金とトラフィック支援策を発表し、業界の注目を集めています。ショッピング情報サイトからSNSへと発展した同プラットフォームは、現在月間アクティブユーザー(MAU)が4億人、1日の検索回数が8億回を突破し、国内外で広く影響力を持っています。
小紅書は中長編動画を「2分以上のコンテンツ」と定義しています。この分野に数千万元(数億円)規模の基金を設立し、1期につき最高100万元(約2352万2900円)を支援して、良質なクリエーターに適切な見返りを提供することを目指しています。同時に、アルゴリズムの基本ロジックを変更します。最後まで視聴されたかといった完走率への過度な依存から脱却し、視聴時間、横画面での再生、コメントでの交流などを主要指標へと移行させます。また、コンテンツの推薦(レコメンド)期間を延長し、長編動画に対してより公平な評価環境を整えます。さらに、YouTubeの広告収益分配モデルを参考に、動画の適切な位置に広告を挿入し、再生回数に応じてクリエーターに収益を分配する計画も進めています。
この決定は、業界では逆風に向かうものと見なされています。ここ2年の『中国ネット視聴発展研究報告』によりますと、ショート動画アプリはユーザー規模および利用時間において依然として首位を維持しています。2025年末時点で、中国のネット視聴ユーザー規模は10億9900万人に達し、中でもショートドラマは1日あたりの利用時間が前年比で最も急増している分野です。
小紅書の該当施策の責任者は、プラットフォームの短期的な商業的リターンという観点では、中長編動画の投資収益率(ROI)はショート動画を大きく下回ると認めています。しかし、「ユーザーはこのようなコンテンツを必要としており、ここには企業の理想主義も含まれています。
業界のオブザーバーは、もう一つの背景として、MAUが4億人に達したことで、小紅書が本来掲げていた「生活ガイド」としての位置づけだけでは、これほどの規模のユーザーの消費ニーズを支えきれなくなった点を指摘しています。中国および海外の多くの大手コミュニティサービスと同様に、その発展は現在、転換期に差し掛かっています。
中でも、小紅書が中長編動画や良質なコンテンツを通じて成長を模索する試みは、ビジネス面で多くの課題を抱えているものの、業界からは概ね好意的に受け止められ、期待が寄せられています。中国において、尊敬に値するクリエーターコミュニティとは、単にトラフィックを追求するだけでなく、優れた作品が生まれやすい環境を創出できる場であるべきだとの見方が広がっています。(提供/CGTN Japanese)











