こんなタイトルの本を見つけた。これってなんのことだろう?
表紙には、カエルのようなサボテンのような愛嬌たっぷりのキャラクターがいる。
よくみてみると、「びきたん」とは、福岡の方言で「カエル」のことなのだという。
なるほど、やっぱりカエルってことか!
でも、サボテンにもみえるし……。
それもそのはず、ちゃんとみてみたところ、このキャラクターはズバリ、「カエルサボテン」というものだったのだ。私はこのときはじめて知ったのだけれど、カエルサボテンが誕生したのは約10年も前のこと、カワノ・ナミさんというアーティストが生み出したキャラクターだという。カワノさんはアートディレクションやイラストでも多方面で活躍しているお方だった。
私はとくにカエル大好き! というわけでもないのだが、この不思議なキャラクター、気になってしかたがない。そこで思いきってカワノさんにコンタクトをとってみた。
ずばり、カエルサボテンとは?! どんな生き物なのでしょう?
すると、「私がカエル雑貨と、サボテンが好きだったので合体させて作っちゃえ! と、安易な発想からこのキャラクターを生み出したんです」とのお返事が。でもちゃんと設定があり、カエルパパとサボテンママの間に産まれたのが、このカエルとサボテンなのだった。たしかに色はしっくりくるけれど、カエルとサボテンを組み合わせてみるなんて、すごくユニークな発想! しかもかわいい。
このカエルサボテン、1996年に第一号が誕生して以来、福岡を中心に展示会に出没したり、東京出張や海外旅行まで果たすなど、大活躍の様子。生みの親のカワノさんは言う。
「水を好むカエルと、乾燥地帯を好むサボテンのシュールな組み合わせで、カエル雑貨好きの方々から、ご支持をいただいています」
そして、なにをかくそう、カエルサボテンは販売されているのだが、カワノさん自身が1個1個コツコツ手作業で着色しているというから驚きだ。
ちなみに、6月6日(カエルの日)に発売されたという『びきたん!』の本には、「カエル雑貨とカエルパラダイス」という副題があるように、とにかくカエルにちなんだ商品や情報などが載っている。置物からアクセサリー、ぬいぐるみ、陶器、紙製品まで、ありとあらゆるカエルグッズが勢揃いしていて、こんなにカエルをモチーフにした商品があるんだ! と、改めて感心してしまう。さらに「カエル」と「おたまじゃくし」について福岡県以外の方言講座などもあり。カエルファンはもちろんのこと、ファンじゃなくても、かなり楽しめる一冊だ。それにしても、カエルって愛されてるんだな〜。
これからはつい、カエルグッズに目がいってしまいそう。そして、カエルサボテンの今後の活躍にも期待!
(田辺 香)
・「カエルサボテン紹介ページ」
・「with a smile!」*カワノ・ナミさんのHP
・エキサイト商品検索『びきたん! カエル雑貨とカエルパラダイス』