カレーの後、コーヒーを飲みたくなりませんか
これを見てるだけで、食べたく&飲みたくなりませんか?
「カレーの後、コーヒーを飲みたくなる」と言う人はけっこう多い。
コーヒーが美味い店のカレーは、美味いことが多く、その逆もしかり。
でも、これってなぜなんだろうか。

スパイスで刺激されると、さらに別の刺激がほしくなるとか? 理学博士・健康医科学博士・栄養士で、『あなたの年収を3倍にする料理のパワー』(総合法令出版)の著者・臼井由妃さんに聞いてみた。
「確かに、カレーの後にコーヒーを飲みたくなる人は多いようですが、栄養学の本などひも解いてみると、たいていが『なんで?』という疑問で止まってしまっています」

「周辺事情」から考えられる理由として挙げてくれたのが、以下のような要因だ。
「まず日本のカレーが広まった背景には、中村屋さんなどのレストランがあります。もともとコーヒー屋さんで広まったという習慣的なことが1つにありますね」

また、逆説として、「カレーの後にコーヒーを飲みたいけど、飲むと大変」という一面も。
「カレーの後は口の中をさっぱりさせたいということで、コーヒーを飲みたくなることもありますが、辛いものの後に刺激、特に熱いもの(コーヒー)をとると、さらに辛みを感じてしまいます」

これは「コーヒー」に限った話でなく、熱い紅茶などでも同じこと。確かに、インド料理屋などでは、カレーと一緒にラッシーやお水、ぬるめのハーブティーなどが出されることが多い。
つまり、口の中が辛みで熱くなっているとき、コーヒーを飲みたいなら、アイスコーヒーにミルクを入れるぐらいが良いのだそうだ。

また、本式なカレーにはかなりの種類のスパイスが使用されているが、これはもともと熱い国で発祥したことから、「辛いものを食べて汗をかき、スパイスの薬効で食欲促進したり、疲労回復する」という効果が期待される意味もあるという。

そこで、気になるのが、コーヒーとの関連性。臼井さんは、こんな説明をしてくれた。
「カレーに使われるスパイスのうち、ショウガやトウガラシ系は、コーヒーとの『食べ合わせ』がいいんですよ。
ショウガやトウガラシには血行促進、消化の促進、覚醒、頭をクリアにするなどの薬効があります。一方、コーヒーに含まれるタンニン中のポリフェノールには、抗酸化作用があり、あわせてとることで、食べ合わせとして、相乗的に作用し、働きが高まるという期待値があるんですよ。コーヒーの香りでアロマ効果もプラスされますし」

実際、カレーとコーヒーの食べ合わせ・組み合わせを考えている国はほとんどないそうだが、
それでもカレーの後、ついついコーヒーを飲みたくなるのは、香辛料とポリフェノールの相乗効果を、私たちが体験的に知っているということなのだろうか。
「ただし、辛みは増すことは覚悟の上で」

ちなみに、カレーの隠し味にインスタントコーヒーを入れる人もいるが、これも効果が増すからなのかも? ただし、隠し味のほどよい量は1つまみ程度とのこと。加減は忘れずに。
(田幸和歌子)

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