OpenAIは5月15日(米国時間)、ChatGPTで個人の金融情報を扱う新機能のプレビュー提供を開始した。金融データ連携サービスのPlaid経由で銀行口座、クレジットカード、証券口座などをChatGPTに接続することで、財務データをダッシュボードで可視化し、会話を通じて家計管理を支援する。
利用を開始するには、ChatGPTのサイドバーから「Finances」を開いて「Get started」を選ぶか、会話内で「@Finances, connect my accounts」と入力する。OpenAIによると、Plaidとの連携により、ChatGPTは1万2000以上の金融機関に対応する。Intuitへの対応も今後予定している。
口座が同期されると、ChatGPTは口座残高、取引履歴、投資、負債などの情報を参照し、ユーザーの質問に対して、実際の金融状況に基づく回答を返せるようになる。OpenAIは以下のような利用例とプロンプト例を挙げている。
目標設定:「現在の資産、収入、負債、地域の住宅市場を踏まえ、5年後の住宅購入に向けた資金計画を作成して」
旅行支出を計算:「旅行で実際にいくら使ったか、関連する支出を抽出してまとめて」
支出の傾向把握:「最近、支出が増えているように感じる。何が変わったのか確認して」
シナリオプランニング:「子どもと過ごす時間を増やすために年収が下がる仕事へ転職した場合、家計は成り立つだろうか」
サブスクリプション見直し:「契約中のサブスクリプションを確認し、解約候補を一緒に選んでほしい」
投資のリスク評価:「私のポートフォリオで最も大きなリスクは何か」
モデルには、「GPT-5.5 Thinking」をデフォルトで使用する。GPT-5.5の推論能力の向上により、収入、支出、残高、負債、目標、時期などを考慮する必要がある文脈依存性の高い金融関連の質問に対応しやすくなったとOpenAIは説明している。ChatGPT Proでは、さらに性能の高い「GPT-5.5 Pro」の利用も可能だ。
ただし、ChatGPTの個人向け金融機能は専門家による金融アドバイスの代替ではないと、OpenAIは明記している。
プライバシー面では、ChatGPTは連携した口座の残高、取引、投資、負債を参照できる一方、完全な口座番号を見ることはできず、口座に対する変更操作も行えない。ユーザーはいつでも口座連携を解除でき、解除後、同期された口座データはOpenAIのシステムから30日以内に削除される。なお、ユーザーが共有した目標や債務などの文脈は、「financial memories」としてメモリに保存され、以降のパーソナライズに使われる。これらはFinancesページで随時確認・削除が可能だ。また、一時チャットの利用では、連携済み口座へのアクセスは行われない。
OpenAIは今後、Intuitなどのパートナーと連携し、単に質問に答えるだけでなく、行動につながる体験を目指す。たとえば、クレジットカードの審査通過の可能性を確認したうえで申し込みへ進む流れや、株式売却に伴う税務上の影響を確認し、信頼できる税額見積もりや地域の税務専門家との相談予約につなげる例を示している。











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