アニメーション映画監督、プロデューサーの高畑勲さんが、4月5日、東京都内の病院で死去した。死因は肺がんで、享年82歳だった。
SNSには多数のお悔やみと、『火垂るの墓』『じゃりン子チエ』『母をたずねて三千里』『赤毛のアン』など彼が手がけた作品との思い出が投稿されている。

【写真】アカデミー賞出席時の高畑勲監督

 『この世界の片隅に』の片渕須直監督は自身のツイッターで「たいへん残念です。」との言葉を寄せ、映像研究家の叶精二は「ここ数年の高畑監督の闘病生活は壮絶であり、いつかこの日が来ることを覚悟しつつも、一日でも長生きして欲しいと心底願っておりました。余りに多くの思い出が駆け巡り、言葉になりません」と記し、高畑監督からの年賀状メッセージを公開した。

 また 海外では、フランス大使館が本国のリアクションとして「シネマテーク・フランセーズが高畑勲監督の弔報を伝えています。『高畑勲監督が亡くなりました。そして私たちは寂しく残されてしまいました』」とツイート。フランスでは日本時間6日に『火垂るの墓』が急きょ再放送されるとのことだ。

 ファンからは「ヒロシマで生まれ育った人ならほぼ全員観ている映画が『火垂るの墓』です」「ジブリ作品たくさん見に行きました。でもやっぱり母をたずねて三千里か…。宮崎(駿)監督のプロデューサーやってくれてありがとうございました」「俺の高畑さん一押し作品は火垂るの墓でもぽんぽこ(『平成狸合戦ぽんぽこ』)でもなくじゃりン子チエなんだよなあ」「『赤毛のアン』には私たちが今問題にしている“女の子と社会”というテーマがつまっていた」といった体験に即した感想が届いている。
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