「西部開拓」の名の下、インディアンへの民族浄化を行なった アメリカ創世記の負の歴史 [橘玲の世界投資見聞録]

「西部開拓」の名の下、インディアンへの民族浄化を行なった アメリカ創世記の負の歴史 [橘玲の世界投資見聞録]
 アメリカ創世の神話には二つの大きな傷がある。ひとつはもちろん奴隷制で、もうひとつが「西部開拓」の名の下にインディアンの土地(と生命)を奪ったことだ。ハリウッドの西部劇では、白人の善良な開拓民を悪辣なインディアンが襲い、それを騎兵隊が救出するという勧善懲悪のドラマが人気を博した。

 だが第二次世界大戦が終わるとともに、この「神話」は大きく揺らぐことになる。人種差別に反対する公民権運動の盛り上がりのなかで、西部開拓にも「白人の手は血で汚れているのではないか」との批判が突きつけられるようになったからだ。ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の映画『捜索者』(1956)がつくられたのはこの時期で、映画制作の背景はアメリカのジャーナリスト、グレン・フランクルの労作『捜索者 西部劇の金字塔とアメリカ神話の創生』で詳細に述べられている。その概略は前回書いた(「インディアン」という言葉の使い方についても述べている)が、今回は「事実は小説(映画)より奇なり」という後日譚を紹介しよう。

[参考記事]
●映画『捜索者』を観たときの強い違和感と陰惨な印象の正体

1950年代半ばには西部劇制作が全盛期となった

 西部劇の歴史を振り返ると、画期をなすのはラルフ・ネルソン監督、キャンディス・バーゲン主演の『ソルジャー・ブルー』(1970)で、コロラド州サンドクリークで1864年に起きた陸軍騎兵部隊によるシャイアン族らへの虐殺を描いて衝撃を与えた(同じ1970年に公開されたアーサー・ペン監督、ダスティン・ホフマン主演の

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