『銀河鉄道999』に出てくる食べ物といえば、なんといってもステーキとラーメン。以前、『アニめし』の記事を書いたときに、憧れのメニューとして思い浮かべていた方も多いのでは? 999の世界ではラーメンは「幻の食べ物」であり、出回っているのはおもに「合成ラーメン」。
本物は密輸品でしか食べられないという設定になっていた。「合成ラーメンだけどおいしいや!」なんていう鉄郎のセリフもありましたっけ。

先日、福井県・敦賀市にある松本零士ワールド全開の商店街、“モニュメントロード”のことをお伝えしたが、そんな999の世界観を楽しめるこんなおみやげを発見した。なんと! 零士先生オリジナルの絵がパッケージに使われたインスタント麺である。敦賀にある『一力』という人気ラーメン屋さんが地元企業と共同でつくっているもので、メーテルと鉄郎がどんぶりを手においしそ~にラーメンを食べている姿になんともそそられる。

『一力』店主の菅井宏治さんにお話を伺ってみたところ、もともと同店では家庭で手軽に『一力』の味を楽しめるインスタント麺の開発をすすめていたのだが、モニュメントロード絡みでこの“999バージョン”のパッケージをつくることになったのだとか。販売をスタートしたのは2008年の秋頃からだそうだ。

オリジナルの絵を依頼したのは2007年頃だったそうだが、零士先生がお忙しかったこともあって、話を持ちかけてから一年くらいは音沙汰がなかったのだそう。そこで、先生に同店のラーメンを食べていただく機会をつくったところ、たいそう気に入られたらしく、3日後には下絵が送られてきたのだそうで……。

「メーテルと鉄郎が手に持っているどんぶりも、ちゃんと『一力』仕様になっているんですよ。どんぶりを先生の事務所にお送りして描いていただきました」とのことでビックリ! 個人的にふと思ったのは、この絵のメーテルはいつもの憂い顔とは違ってなんだか影のない、明るい顔をしていますよね~。

ちなみに、味の方もお店で出している一力自慢の味を、可能な限り再現したとのこと。

「袋裏面の作り方には、スープをお湯に溶かすだけと書いてありますが、スープのみを別の鍋で一度、煮立たせるとよりお店の味に近くなりますよ」という裏技まで教えてもらっちゃいました! 実際に作って食べてみたところ、ベーシックな醤油味でありながら、とんこつと鶏ガラのなんともいえない旨味がおいしい~。「正しい日本のラーメン」って感じの味でございました。

このラーメンは現在、『一力』の店舗及びネット通販、『新横浜ラーメン博物館』などで入手可能とのこと。あなたも「生身のからだでよかった!」という喜びをかみしめながら、一度味わってみてはいかがでしょう?
(まめこ)
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