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テレビ東京「ジョージ・ポットマンの平成史」は平成版「カノッサの屈辱」!?

「未来への遺産」(1974年)を徹底的にパロディにしたものであったと、後年、「カノッサ」の構成を務めた放送作家の小山薫堂が明かしていました(「スタジオボイス」1993年9月号)。

「カノッサの屈辱」と「ジョージ・ポットマンの平成史」は、いままさに起こっている様々な現象を、一種の偽史として語るか外国人の視点を装うかという手法の違いこそあれ、客観的にとらえようというスタンスで共通します。流行現象の本質というのは、こうでもしなければつかめないものなのかもしれません。

「ジョージ・ポットマンの平成史」が面白いのはもう一つ、どこまでが事実で、どこまでがフィクションなのかにわかには判別しにくいところです(エンドタイトルにも「ごく一部の設定はフィクションです」とのテロップが表示されています)。このあたりは、さほどたいしたことではないはずの事象を、さも現代の大問題のようにとりあげ、バラエティとも報道ともどっちともつかない切り口でまとめてみせる最近のテレビ界の風潮に対する痛烈な批評にもなっているのではないでしょうか。

余談ながら、わたしの住む中京地区でも、テレ東のネット局であるテレビ愛知でこの年明けより約3カ月遅れで同番組の放送が始まり喜んでいたのも束の間、「スカートめくり」「白ブリーフ」「ファミコン」の3回分が放映されただけで打ち切られてしまいました。おかげで、ツイッターなどでほかの地方の人たちが同番組を見ながら盛り上がっているのを目にするたび(去る1月21日放送の「ラーメン屋右傾化史」と題する回では、以前エキレビ!でも紹介した『ラーメンと愛国』の著者・速水健朗さんも出演されていたようですね)、非常にくやしい思いをしています。

深夜番組でも著名なタレントの出演する番組が増えるなかにあって、純粋にテーマや切り口だけで勝負している「ジョージ・ポットマン」のような番組は貴重です。ぜひ、中京地区でも放映が再開されることを、ソフト化とともに切にお願い申し上げるしだいです。(近藤正高)
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