「新・牡丹と薔薇」(東海テレビ、フジテレビ 毎週 月〜金 ひる1時25分〜)12月24日(木)放送。第19話「あの人に会いたいっ!!」より
脚本:中島丈博 演出:藤木靖之
からだに流れる同じ血が姉妹を結びつける「新・牡丹と薔薇」19話
『牡丹と薔薇』中島丈博/徳間文庫

どことなく程度なの?


富貴子とぼたん(黛英里佳)、どうやらそれほどそっくりさんではない設定なんですね。
どことなく雰囲気が似ている程度だとは。そんな〜〜! 
でも、ぼたんの亡霊のように思い、忘れられなくなってしまう美輪子(逢沢りな)。
もう一度、彼女に会いたくて、ローズガーデンのスタッフを募集します。きっと彼女が受けにくると思って。条件は「細やかな知性と見識のある方」。
でも、お目当ての富貴子は来ないうえに、大事なローズガーデンを軽視する人ばかりでいらだつばかり。
その頃、富貴子は、ネイルアートのお店を自由が丘にオープンさせます。いまどきなシェアオフィス形式で、シェア仲間は皮製品のお店。
富貴子も、やっぱり美輪子のことが気になってなりません。
ふたりは血のつながった姉妹ですものね。

そう、このドラマは、運命に引き裂かれたふたりの姉妹が、呼応し合う物語なんですね。
美輪子は、亡くなったぼたんに面影が似ているからと思い込んでいるけれど、
離ればなれになっていた血を分けたもうひとりの姉への、野性的な思慕なんでしょう。
突き詰めれば、多摩留と激しく惹かれあったのも、ふたりの間に富貴子が存在していたからなのではとも思えます。
頭でなくて、からだが引き合う富貴子と美輪子。
美輪子のお友達が偶然、富貴子のネイルショップに行ったつながりで、運命的な再会という、少女マンガのように華やいだドラマチック展開来たー。
(木俣冬)
編集部おすすめ