脚本:中島丈博 演出:藤木靖之

どことなく程度なの?
富貴子とぼたん(黛英里佳)、どうやらそれほどそっくりさんではない設定なんですね。
でも、ぼたんの亡霊のように思い、忘れられなくなってしまう美輪子(逢沢りな)。
もう一度、彼女に会いたくて、ローズガーデンのスタッフを募集します。きっと彼女が受けにくると思って。条件は「細やかな知性と見識のある方」。
でも、お目当ての富貴子は来ないうえに、大事なローズガーデンを軽視する人ばかりでいらだつばかり。
その頃、富貴子は、ネイルアートのお店を自由が丘にオープンさせます。いまどきなシェアオフィス形式で、シェア仲間は皮製品のお店。
富貴子も、やっぱり美輪子のことが気になってなりません。
ふたりは血のつながった姉妹ですものね。
そう、このドラマは、運命に引き裂かれたふたりの姉妹が、呼応し合う物語なんですね。
美輪子は、亡くなったぼたんに面影が似ているからと思い込んでいるけれど、
離ればなれになっていた血を分けたもうひとりの姉への、野性的な思慕なんでしょう。
頭でなくて、からだが引き合う富貴子と美輪子。
美輪子のお友達が偶然、富貴子のネイルショップに行ったつながりで、運命的な再会という、少女マンガのように華やいだドラマチック展開来たー。
(木俣冬)