
86話はこんな話
上方一の有名人になっている五代友厚(ディーン・フジオカ)が加野屋を訪れて、銀行事業を早くはじめたいと逸るあさ(波瑠)に、今は耐える時と助言する。
そのうち北海道の事業を手伝ってほしいと五代に言われたあさは、ようやく自分のペースを取り戻す。
10通りのお母ちゃん
榮三郎(桐山照史)は、どんなに忙しくても何か聞かれたらちゃんと答えるし、人の話にも耳を傾けるあさのことを「やらかい人」と感心する。
ガツガツしているようで、大らかなところもあるのがあさの良いところ。その大らかさはポテンシャルもあるだろうし、やっぱり新次郎(玉木宏)が彼女を理解して泳がせてくれていることも大きいと思う。
働いてばかりで家にあまりいないお母さんはヘンと考える近所の子供たちに困惑する千代に、新次郎はこう↓教え、さりげなくあさをフォローする。
「10人お母ちゃんがいてたら10通りのお母ちゃんがいてますのや」
これを「苦しい言い訳」と言う新次郎だが、そんなことない、重要なことだ。
負けたらあかん
いいこと言うのに、新次郎は、働くあさと比べて、自分のあり方にコンプレックスを感じているよう。もしかして、五代さえいなかったら、新次郎もそこまで思わなかったのかもしれない。
どんなに忙しくても、五代はあさを気にかけ、日本一のビジネスウーマンにしたいと夢を見ながら、こう↓励ます。
「負けたらあかん、他人ではない、自分にです」
相変わらずいいことを言う。
よの(風吹ジュン)はすっかり五代にうっとりしていて、千代までなついている。
スターのような存在の五代を演じるディーン・フジオカもいまや全国的に注目の的。
「ダメな私〜〜」は現代劇。ディーンは主人公(フカキョンこと深田恭子)の元上司で、今度働くことになるカフェのオーナー。元ヤンで、会社時代はすごくこわかったが、主人公と再会した時は優しくなっている、という設定。
1話を見た限りでは、現代劇よりちょっとファンタジー入った感じの役のほう(たとえば五代)がいいなあ・・・という気もしつつ、こちらのドラマも見守っていきたい。
(木俣冬)
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