言わずもがなカンニングは犯罪行為である。入学試験の場合、不合格になるばかりでなく刑事訴追を受ける可能性もある。2011年の大学入試問題ネット投稿事件も記憶に新しい。大学の定期試験においてのカンニングも、すべての受験科目が単位無効となり、留年、停学、退学を含めた厳しい処分が下される。
そんなカンニングをめぐるコメディ映画が90年代に存在した。1996年に公開された『That'sカンニング! 史上最大の作戦?』である。本作はフジテレビで放送されていた「ボクたちのドラマシリーズ」の映画版として製作された。
「That’sカンニング」のあらすじ
映画の舞台は理系の名門、日本理科大学。キャンパス再開発の話が持ち上がり、悪徳教授が建設業者と結託し、大学寮「シグマハウス」を潰し跡地にホテルを建てようと画策する。
寮の学生たちは、人はいいのだが、いかんせん成績が悪い。カンニングでなんとか試験をクリアしていたが、ある日、寮生の一人のカンニングが発覚してしまう。
これにつけ込み、そんな寮は潰してしまえとなるが、寮生は教授と交渉。次の定期試験で全員が「オールA」を取れば、寮は存続と約束を取り付ける。そのまま勉強しても「オールA」は不可能なので、新たなるカンニング手段で悪徳教授へ挑もうとするのだ。