
医師でタレントの友利新さんが、公園に咲いていたツツジを摘んだとブログに綴ったところ、批判を受けたため謝罪することとなった。これに対しSNSなどネット上では「もうこの社会に寛容さはないのかね…」と、落胆の声が多数上がっている。
公園で花を摘み子供に蜜を吸わせる→「窃盗罪もしくは器物損壊罪が成立します」
批判を受けたのは4月25日に投稿した「甘いね」というタイトルの記事。友利さんと長男が保育園帰りに公園を歩いていたところ、ツツジが咲いているのを発見。子どもの頃に花の蜜を吸ったことを思い出し、長男に伝えたところ、「やりたい!」と言い出したため、花の蜜の吸い方を教えてあげたという。記事には、長男が花の蜜を吸っている写真も掲載されていた。
投稿には「私も子供の頃にやった」「懐かしい」と共感の声が寄せられる一方で、「公園は公共の場所なので、所有者は都道府県もしくは市町村です。そこに植えられている植物類は、土地所有者の物で、窃盗罪もしくは器物損壊罪が成立します」「花が可哀想。公園の花を採らないでください。一応市町村の物です。やりたいと言えば何でも許可されるのですか?」といったコメントが寄せられた。
これを受けて友利さんは「ご指摘の通り大変軽率でした。不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ありません」と謝罪文をブログに掲載した。
「不寛容社会の行き着く先」と嘆く声
友利さんのブログには、「重箱の隅をつつくような批判を浴びて、お気の毒です」「悲しい時代だなぁ。私も小さい頃つつじの蜜を吸うの大好きでした。息苦しいですね、今の時代は」「世知辛い世の中になりましたね。自分の子供の頃と世の中が変わってしまったようで残念です」といった励ましのコメントが寄せられている。
また、Twitter等のSNSでは、「不寛容社会の行き着く先ですなぁ」「これで謝罪させるような国っていったいなんなの」「『社会正義を行っている自分』に酔う人最近多過ぎる気がする」と嘆く声が。
乙武さん「そのうち蚊を殺しても謝罪する時代に…」
この話題には著名人も反応し持論を述べている。
元陸上競技選手でスポーツコメンテーターと為末大さんは「来るところまで来た感あり」とツイート。
来るところまで来た感あり
— 為末 大 (@daijapan) 2017年4月26日
友利新、ブログ内容で批判受け謝罪 - エキサイトニュース https://t.co/3mKeFHEsr1 via @ExciteJapan
作家の乙武洋匡さんは「そのうち腕に止まった蚊を殺しても謝罪する時代になるんですかね」とつぶやきを投稿した。
散歩中にご長男がツツジの蜜を吸っていた様子をブログに載せたら、「窃盗罪もしくは器物損壊罪だ」との指摘を受け、謝罪されたそうです。そのうち腕に止まった蚊を殺しても謝罪する時代になるんですかね。/友利新、ブログ内容で批判受け謝罪 https://t.co/HJ0Mvtx3zx
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) 2017年4月26日
ブロガー・作家のはあちゅうさんもTwitterで「いいじゃんそれくらい。『窃盗罪もしくは器物損壊罪が成立する』って、するわけないじゃん。おかしいでしょ…! 現実がSFみたいになってきたなぁ」と苦言を呈している。
これさ、ニュースのタイトルだけ読んだらチューリップかなんかを根こそぎ持っていくような印象だけど、ツツジの蜜吸っただけなんだよ...!!いいじゃんそれくらい。「窃盗罪もしくは器物損壊罪が成立する」って、するわけないじゃん。おかしいでしょ...!現実がSFみたいになってきたなぁ。 https://t.co/OXGjZHzkkO
— はあちゅう (@ha_chu) 2017年4月26日
些細なことでのクレーム事例! 「二宮金次郎像」は歩きスマホを誘発?
友利さんの一件だけでなく、最近は些細なことでもバッシングの対象となり「この程度のことで…」と同情の声が上がっているニュースは多い。
例えば薪運びをしながら本を読んでいる「二宮金次郎像」が撤去された問題。「二宮金次郎像」は勤勉の象徴として学校などに置かれていたが、これが歩きスマホを誘発する可能性があるとの批判を受けて、各地で像が撤去されたり、薪を背負いながら座って本を読む姿に変えられた。
これには「呆れて何も言えない」「勤勉の二宮さんが、仕事をサボって漫画を読んでるみたいになってしまってる」といった声が上がっていた。