
優勝して体の調子が悪くなった
ハナコがファイナリストになったのは今年初めてのこと。2018年は「お笑いハーベスト大賞」「ワタナベお笑いNO.1決定戦」と2つのタイトルを取り、勢いに乗った状態からのキングオブコント優勝である。今のお気持ちは?
秋山 キングオブコントで勝つことを目標に1年頑張ってたんですけど、ただ決勝も初めてで……。
菊田 (たくさんのフラッシュに小声で)すげぇ……。
秋山 決勝に出た時点で夢のようだったですけど、さらにそのまま優勝して、この囲まれている状況もわけがわからないです(笑)。喜びまで達しないくらい、実感がわかないです。
岡部 今日は誰よりも思いっきり楽しもうと決めてたんです。準備を万全にして、本当に楽しくコントができました! それがお客さんや審査員の方にも伝わったんじゃないかと思います。最高の日でした!
秋山 (岡部に)いいぞぉ。
菊田 アハハハ……質問なんでしたっけ?
今のお気持ちを……。
菊田 本当になんかあの……今日ずっとダルくて。緊張しすぎてリハの時から調子が悪かったんです。優勝って言われたとき、より体がダルくなって。
秋山 (優勝したら)だいたい吹き飛んだりするんだよ?
菊田 ちょっと休みたいです。
番組内では「芸歴4年」と紹介され、松本人志にも「4年目でこのレベルはなかなかスゴい」と評されていた。しかし実際は芸歴4年ではなく「トリオ結成4年目」。秋山と菊田が先にコンビを組んでおり、そこに岡部が加わった形だ。芸歴で言うと8年目。今回のファイナリストでは、やさしいズと同期である。
秋山 待機ブースにいるときに小峠さんが「お前ら結成4年なのに芸歴4年みたいになってるから、ちゃんと8年目だって松本さんに伝えるからな」って。ハッキリさせないでくださいって言っておきましたけど(笑)

優勝賞金の三等分を確認
キングオブコントと言えば優勝賞金1000万円。「どう使いますか?」という定番の質問に、まずハナコが確認したのは「分け前」だった。
秋山 さん……三等分?
菊田 三等分でお願いします。
秋山 そうですね。
岡部 三等分にしましょう。
菊田 ありがとうございます。
菊田は1本目2本目ともに、ネタの後半に登場。審査員たちからも「あいついる?」と、その存在をいじられていた。実はネタを作っているのも秋山と岡部の2人であり、最年長の菊田は「楽しくやってもらえれば」という扱いになっている。三等分かどうかを確認しておくのは大事だろう。
秋山 お世話になった方にお礼をしたいですね、バイト先にも……あ、バイト先のシャッターがボロいんで買い換えたいです。
岡部 僕は本当に犬が大好きで、犬を飼いたいなと。犬のおかげで優勝できたようなものなんで。ザギトワさんが飼っている「マサル」みたいな秋田犬みたいな、かわいい犬といい出会いがあれば……
菊田 これから忙しくなると思いますけど、ちょっとお休みをいただいて、海外旅行に。
秋山 ダメだよ!明日からが頑張りどきですよ。
菊田 明日から頑張ります!でもちょっとお休みいただいて……。
海外に行こうとしている菊田だが。
菊田 じゃぁ海外旅行行かなくていいや。旅行代、浮いた〜。
「気にしなくていいんだよ」
『キングオブコント2018』の放送終了後、GYAO!では「キングオブコント2018大反省会」が配信された。ファイナリストたちが集う打ち上げ会場で、バイきんぐの2人が彼らの話を引き出していく。

終盤になり、『情報7days ニュースキャスター』(TBS)に出演していたハナコがようやく到着した。「ここに来る途中キャッチの人にまでおめでとうって言われました」と秋山。
秋山 さっき落ち着いて携帯見たらLINEが800件きてました。
菊田 僕はTwitter見たら叩かれていて……。
小峠 いやいや!アレは冗談でさ、トリオの三人目がはしゃぐっていうボケなわけじゃない?
秋山 本来オイシイじゃないですか? 真に受けちゃって凹んでるんです。
小峠 優勝した顔じゃねぇな!
拍手笑いではしゃぎ、優勝すると誰よりも先に泣き、バナナマン設楽には「テレビ出るときの出方を間違えないように」とコメントされていた菊田。所属するワタナベエンターテイメント社長からの電話では、優勝を祝福すると共に「菊田は調子に乗るなよ」と釘をさされたという。
菊田 みんな俺を怒るんですもん……。
西村 大丈夫だって!
小峠 大丈夫大丈夫! それだけ知名度が上がったってことだから、気にしなくていいんだよ。
ハナコとバイきんぐ小峠はテレビ初共演ではない。2016年、『笑けずり』(NHK BSプレミアム)という若手芸人サバイバル番組で、小峠はゲスト審査員としてハナコのネタを見ている。その回で、ハナコは最終決戦を前に脱落してしまう(※参考:千原ジュニアが若手芸人をひりひり追い詰めた「笑けずり シーズン2」#6)
2年の月日が流れ、芸歴22年目のバイきんぐと芸歴8年目のハナコが、同じ「キング」の座についた。ここからがスタート。既に仕事のオファーがたくさん入っているという。これからのハナコに期待です!
(井上マサキ)