脚本:福田 靖
演出:保坂慶太
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

連続テレビ小説 まんぷく Part2 (NHKドラマ・ガイド)
98話のあらすじ
元・たちばな塩業の岡(中尾明慶)と森本(毎熊克哉)の助けを得て、裏庭に研究所という名の掘っ建て小屋を建てた萬平(長谷川博己)。
退職金の半分を使って諸々用意し、本格的にラーメンを作り始めるが、街の人たちにもラーメン屋になることが知られ、奇妙な目で見られる。
岡と森本がやって来た!
なんの前振りもなく、当たり前のように、そこにいる岡と森本。
塩軍団のファンには待ちに待った再登場です。
ちなみに、小松原役の前原滉さんは現在、大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」に出演中。そして、私は、手榴弾事件週でテンポのいい演出を見せた保坂慶太演出週なので、楽しみなのです。
さっそく、音楽の使い方がうまいなあと思ったのと、長谷川博己さんのいい表情を捉えていらっしゃいました。
5万円もあった退職金の半分を使っただけあって、研究所にはちゃんと窓ガラスもはまっています。
萬平は張り切ってラーメンの試作に励みます。
ねじりはちまきが「天才バカボンのパパ」のようと「あさイチ」で話題になりました。
その姿を目撃した鈴(松坂慶子)は「萬平さんがラーメン屋の親父にぃ〜〜」と嘆き節。
タカ「それはせつなかったってこと?」
鈴「せつないわよ〜」
吉乃「やりきれなかったってこと?」
鈴「やりきれないわよ〜」
克子「情けなかった」
鈴「情けないいうたらあらへんわあ」
この会話…… 反復が好きな「まんぷく」。
福子を乗せたリヤカーを引く萬平
街に出るにあたり、福子が萬平の引くリヤカーに乗せてもらう姿は売られていく子供みたい。ドナドナドナドナ〜♪ 「この世界の片隅に」の人買いシーンを思い出してしまいました。
道行く人は笑いますが、萬平は「福子には苦労をかけてるからなあ」といいことしている気分。これが彼なりの妻への愛情なんですね。
以前、安藤サクラさんがフェリーニの「道」のジェルソミーナに見えるとレビューに書いたことがあって、リヤカーのふたりに、荷車で旅するジェルソミーナとザンパノを思い出しました。ああザンパノが萬平みたいだったらよかったのに。おっと話が逸れました。日本では、京唄子、鳳啓助による夫婦の紹介番組「おもろい夫婦」のエンディングで夫が引くリヤカーに乗った妻の映像が有名です。
リヤカーを引く長谷川博己さんと荷台に膝を抱えて座る安藤サクラさん。なんたる叙情! 消えかかる日本の民衆の姿! あゝ、この姿をロケで(河原、もしくは長い長いストロークの商店街)引きで見たかった。でもセットのなかでもこの叙情。「まんぷく」屈指の名場面が誕生しました。
(木俣冬)
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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