脚本:福田 靖
演出:安達もじり 中泉慧
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

122話のあらすじ
雨後の筍のように登場した多種雑多な即席ラーメンのなかから、食中毒が出た。「まんぷくラーメン」も一緒くたにされ、風評被害を被る。
偽物の数々には、警告書を出すことで事なきを得られそうだったが、テイコー食品が作った「本家まんぷくラーメン」だけはやけに強気で、萬平(長谷川博己)は苛立つ。
「大事なことは誇りをもって仕事をしてるかどうかや」
田中哲司さん、最高ですね。
圧倒的に、巧い。
胡散臭さを誰にでもわかるように演じながら、けして平べったい漫画ぽくなく、その裏に、猿渡という人物の生きてきた時間が見えてきます。単なる悪役でなく、どこかチャーミングなところもあって、その人間力に興味を惹かれます。
「物づくりは真似することからはじまるんや」
「それを英語でインスピレーションいいますねん」
「理屈やない」
「大事なことは誇りをもって仕事をしてるかどうかや」
すべて詭弁ですが、言い張ったもの勝ち。その押し出しっぷりが圧巻です。
「猿渡とかいう人」の話になると、人が変わる萬平さん。
というのは、福子(安藤サクラ)の偽物がいやなんじゃないかと……。
言動はなんだかなあ……ながら、憎めない、愛らしさを感じるもうひとりは、藤山扇治郎さん。
彼が演じる野呂さん、久しぶりに登場で、なんと、本家まんぷくラーメンのほうを美味しいと食べていて、
ポスターの偽福子も本物の福子と思い込んでいました。落語における与太郎的存在を過不足なく演じています。
腹の立たないおばかさんぷりが最高。そして、ツッコミ役としての、浜野謙太。
「上品」さに着目するところが上品です。
牧と野呂のふたりにはもっと出ていてほしかったです。
今日の、はてな。
「茂さん(瀬戸康史)は変わってしまった」……、大介(あかちゃん)も自分もほったらかしでと嘆くタカちゃん(岸井ゆきの)。いや、昔から、神部はそういう人ですよね……。
夫が家を顧みないことを嘆く場面に、こんなに感情移入できない朝ドラも珍しい。なぜ、こんなにとってつけた感じがするのでしょうか。
「あんな悪態つく萬平さん、いままで見たことないもの」という福子にも疑問。
「くそくそ」よく言うてますやん……。あ、牢獄で悪態ついていたことを福子は見てないのか……。
偽物のまんぷくラーメンのなかに、そんたくラーメン があったらよかったなあ。
(イラストと文/木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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