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「ブライトバーン/恐怖の拡散者」もしも子供時代のスーパーマンがグレたら?自意識暴走に悶えるホラー映画

というストーリーからも分かる通り、この映画はスーパーマンのオリジンに着想を得た、いわばパロディのような作品である。スーパーマンことカル=エルは、赤ん坊の時に滅びに瀕したクリプトン星から宇宙船でカンザス州へと飛来。そこで地球人のケント夫妻にクラーク・ケントとして育てられたという設定だ。このスーパーマン誕生の物語はいろいろといじられており、例えば『スーパーマン:レッド・サン』のように「もしもスーパーマンが飛来したのがアメリカではなくソ連だったら?」という想定で描かれたコミックも存在する。

というわけで、『ブライトバーン』はさしづめ「ケント夫妻の子育てが失敗したら?」「クラーク・ケントがグレちゃったら?」という想定の映画といえる。さきほどパロディとは書いたものの、その内容は完全にホラー。ブランドンの抱える思春期の戸惑いや全能感が周囲に対する疑念へとつながり、それに対してカイルやトーリ、さらに周囲の人々が疑心暗鬼になるストーリーはストレートに怖い。大きな音が出て「ギャー!!」みたいなシーンもあるが、どちらかというと「この子、なんか変じゃない……?」「この子を信用して大丈夫か……?」という、真綿で首をしめるような状況自体が不穏でおっかない。

怖いと言えば、ブランドンを演じるジャクソン・A・ダンの見た目も絶妙である。ひょろひょろと痩せた頼りない体格ながら目つきがなんだか独特で、つるんとした表情からは内面が全然読み取れない。ちっとも強そうには見えないにも関わらず、体格からも顔つきや目つきからも、どことなく不穏な雰囲気が充満している。『ブライトバーン』はこの少年を主演に据えた時点で勝ちなのではないかというくらい、「やせっぽちのいじめられっ子だけど、何を考えているのかよくわからない宇宙人」という役がバチバチにはまっている。

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「「ブライトバーン/恐怖の拡散者」もしも子供時代のスーパーマンがグレたら?自意識暴走に悶えるホラー映画」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    そもそも設定からして地球も破壊する力があるんだから、良い人?ってのが無理があると思ってました、。

    0
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2019年11月17日のレビュー記事

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