成田凌主演の月10ドラマ『転職の魔王様』(カンテレ・フジテレビ系)が、毎週月曜夜10時より放送されている。今回、第9話でメインとなる「シェパードキャリア」の社長・落合洋子を演じる石田ゆり子に見どころを聞いた。


【写真】『転職の魔王様』第9話場面カット【10点】

『転職の魔王様』は、“転職の魔王様”の異名を持つ、毒舌敏腕キャリアアドバイザー・来栖(成田凌)が、求職者の仕事や生き方への悩みを辛辣な言葉で一刀両断しながらも、働く自信と希望を取り戻させる、心ゆさぶる“転職”爽快エンターテインメント。

「シェパードキャリア」の社長・落合洋子(石田ゆり子)は、社員にとって尊敬できる上司であり、太陽のような存在。来栖や天間(白洲迅)を自社に誘い入れた人物で、社長として頼りになる一方、優しくてチャーミングな人柄も魅力的だ。

そんな圧倒的愛され上司の洋子だが、9話で恋人の五十嵐君雄(金子ノブアキ)が10年間自宅に閉じこもっている──いわゆる“ひきこもり”状態だという衝撃の事実が明かされる。洋子は君雄がきっかけで、「たとえ心や体に傷を負ったとしても、もう一度社会で活躍できると信じたい」と、転職エージェント会社『シェパードキャリア』を立ち上げたのだった。

今回、劇中で初めて弱い一面をのぞかせる洋子を演じた石田ゆり子から、コメントが届いた。


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──これまでの放送を終えて、周囲の反応はいかがでしょうか? 演じるにあたり大切にしていることは?

石田 「一話完結で見やすい」という感想をよくいただきます。あと、私の周りだと、洋子さんの衣装が楽しみだという声もたくさんもらいますね。洋子という私の役回りは、みんなの保護者みたいなものなので、「こんな会社があったらいいな」とか、「こういう人が社長だったらいいな」って思ってもらえれば良いなと思って演じています。

──9話で明かされる恋人の存在、その彼がひきこもり求職者であるということ。これまでの求職者の中でも難しいテーマですが、印象に残ったシーン、セリフがありましたらお教えください。

石田 9話で、洋子さんの過去が明らかになります。
こういう過去があって、こういう思いがあって、シェパードキャリアを作ったのねと分かる回になっています。職歴の空白期間が長ければ長いほど、再就職のネックになるというシーンがあって。何年もひきこもっている方が、再就職することは、とても大変なことだというのを再認識する回でもありました。劇中で「人の気持ちを動かすのはやっぱり人」というセリフがあります。結局、いいことも悪いことも、人からしか何も始まらない。そういう回だったなと思いますね。


あと、とにかく私は…ものすごく撮影が暑かったですね。これまでで一番暑かった撮影でした(笑)。ただ、恋人の君雄くんを演じられた金子ノブアキさんが、すごく素敵で救われました。君雄くんの悩みやナイーブさなど、金子さんが演じるとすごく納得できるというか、とてもリアルに素敵に演じてくださって、私もありがたかったです。

──撮影現場でのエピソードお教えください。

石田 撮影中、やたら成田くんに聞かれたのは、「最近何買いましたか?」とか「寝るとき、どんなお布団がおすすめですか?」とか(笑)。
普段どういうものを使っているか、よく聞かれて話していたら、「みんな、ゆり子さんのおすすめの枕と布団を買いましたよ」って。成田くんが、僕たちはみんな同じ布団なので、みんなで一緒のベッドで寝ているようなものですよって言っていて。なるほど一理あるなって、なかなか面白いこと言うなって思いました(笑)。

──都知事や社長など、責任ある立場を演じられることも多く、視聴者はどうしても石田さんに理想の上司像を重ねて、憧れをもってしまうかと思いますが、ご本人としてはいかがですか?

石田 ありがたいなと思いますが、私個人としては、上司になったことがないので、いつも手探りなんです。ただ、年齢を重ねていくにしたがって、どうしても若い人たちにとっての“人生の先輩”にはなってしまうので、だから「あんな大人になりたくない」とは、思われたくないなと、いつも思っています(笑)。

──石田さんにとっては“理想の上司”とはどういった人物でしょうか?

石田 私がとても好きなのは、私の20歳くらい上の世代の方々なんです。
その方々が、戦後の日本を、ベースを作ってきたと思うんです。すごく自由で、破天荒な時代。その時代に青春時代を送ってきた人たちは、やっぱり素敵だなと思います。

──9話の見どころ・視聴者へのメッセージをお願いします!

石田 9話は、洋子さん出すぎ!っていうくらい出ております(笑)。見どころとしては、洋子のためにシェパードキャリアのみんなが立ち上がってくれて、シェパードキャリアの良さがでている回だと思います。あとは、毎話そうですが、“人が人を救う物語”。
特に今回は、“人情味溢れる回”だなと思います。また、社会問題の「8050問題」というセンシティブなテーマを扱っています。何か考えるきっかけになればなと思っています。

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