昨年9月末、名古屋を拠点とするアイドルグループ「SKE48」を卒業した藤本冬香。現在は故郷の広島県に戻り、芸能活動を続けている。
地元へ帰ってから半年。どのような心境の変化があったのか。取材した。

【写真】地元・広島で芸能活動を続けている元SKE48・藤本冬香【9点】

――SKE48を卒業したのは昨年9月でした。すぐに広島へ戻ったんですか?

藤本 はい。卒業公演の2日後には戻りました。その日は、メンバーが名古屋駅の新幹線口まで見送ってくれました。熊崎晴香さん、鎌田菜月さん、同期や後輩、私の少し前に卒業していた菅原茉椰さんも来てくれて、私は泣きそうになりました。もう毎日のようには会えないんだなと思って。

――一旦、実家に戻ったんですか?

藤本 はい。一瞬戻ったんですけど、広島市内から遠くて、お仕事に通うのが大変すぎて。市内にちょっと近いおばあちゃんの家から通うことになったんですけど、それでも遠くて。
なので、最近になって、一人暮らしを始めました。地元に帰って来たのに、一人暮らしするとは思っていませんでした。
 
――あまりゆっくりできなかったんですね。

藤本 実家にいる間はゆっくりできました。アイドル時代の7年間はずっと動き続けていたし、ここ2~3年はお正月も帰れなくて。年明け一発目の公演のためのリハーサルがあると、そのことで頭がいっぱいになって、何も考えずに過ごすわけにはいかなくて。

――友達と会ったりできましたか?

藤本 ちょくちょくですね。広島県って転出人口が多いのが最近問題になっているんですけど、同級生はみんな東京か大阪に転出していて。地域の問題点を実感しました(笑)。

――事務所にはすぐ入りましたね。

藤本 はい。卒業して1か月後くらいでした。
グループ在籍中からお仕事をいただいていた縁でした。私、卒業後はフリーでやっていこうと考えていたんです。でも、卒業してからすぐにいろいろなお仕事をいただけて、個人でやっていくのは難しいなと思うようになって。これまでお世話になってきた社長さんにお願いすることにしました。元広島カープの中田廉(現野球解説者、タレント)さんと共演した際、「何かあったら社長に言いな」とアドバイスをいただいたことも大きかったです。

――広島でどんな活動をしていますか?

藤本 野球関連のトークショーが多いです。県知事と対談させていただいたこともあります。あと、ファンクラブの会員さん向けに動画を編集したり、生配信したりしています。3月31日からはラジオの冠番組『ふゆっぴの今夜もウイニングカープ』(RCCラジオ)も始まりました。

アイドル時代との違いは、握手会がなくなったことです。私は握手会でファンの方に押し上げていただくことが多かったので。それがなくなった分、不安に感じることもあります。
なので、ファンの方とはまだ心がつながっていると思っていただけるように活動しています。

――アイドル時代からの変化を感じているんですね。

藤本 他にもあります。今までは何でも用意していただけていたんです。たとえば、移動の車両もそうです。どこへ行くにも車に乗っていれば、目的地に到着しました。でも、今は自分で調べて、移動しなくてはいけません。私、新幹線のチケットの取り方を知らなかったんです。電車の乗り継ぎも考えたことがありませんでした。アイドルって守られていたんだなって実感しました。今はイチから社会性を身につけています。

事務所だけじゃなく、メンバーにもお世話してもらっていました。
メンバーとどこかへ行くにしても、年下メンバーの後ろをついていくだけでしたから。食事の予約も任せきりで。もっとしっかりしようという気持ちになりました。

あと、大きいのはアイドル衣装を着なくなったことです。今はその仕事に合った衣装を自分で決めています。キラキラした衣装を用意していただけていたのは貴重なことだったんだなって改めて思いました。

そう、踊らなくなったことも大きいですね。7年間で一生分は踊りました。ダンスは本当に苦手だったから、今は解放された気分です(笑)。でも、ステージは楽しかったなって、動画を観ながら思い出しています。

――アイドルを卒業することはいつから考えていましたか?

藤本 2年前の16周年コンサートがきっかけでした。これがめちゃくちゃ大変で! 何日も寝られなかったくらい、たくさんの曲数を覚えました。
大変すぎて、終わった後の達成感がすごかったんです。ひと山越えたと思ったら、年明けの春までにもライブやフェスにたくさん出演する機会があって、さらに未経験の公演を覚えなきゃいけなくて。よし、これをやり遂げたら卒業しようと思いました。

それに、活動を振り返ってみたとき、ひとつも悔いがなかったんです。自分ができることは全部やりました。「あのとき、こうしておけばよかったな」がひとつもなかったんです。

唯一叶えられなかったのは、始球式です。「卒業してから絶対叶えるぞ、見とけよ」という気持ちで辞めました(笑)。(インタビュー後、広島―阪神戦<4月3日・マツダスタジアム>で始球式に登板し、見事夢を叶えた)

――卒業公演でも話していましたね。誰かに相談はしていましたか?

藤本 辞めたいんだよねという話はしていたけど、発表する日は誰にも言いませんでした。チームのリーダーと副リーダーにはさすがに伝えましたけど。でも、なんとなく気づいていたメンバーはいたと思います。


もともと25歳で卒業しようと考えていました。でも、コロナ禍でほぼ2年間は活動できなかったので、人生設計が変わってしまい、卒業が先延ばしになった感じです。

――名古屋の地で学んだことは何ですか?

藤本 とにかく強くなりました。メンタル的にも体力的にも。SKE48って体育会系だから、7年間も在籍していたら、ちょっとやそっとのことじゃ大変だと思わなくなりました。卒業後、「収録時間長いけど、大丈夫?」と聞かれることがあるんですけど、何も大変だと思わなくて。そんな折れない心を身につけました。

――始球式以外で叶えたいことはありますか?

藤本 『秘密のケンミンSHOW極』に出演することです! 広島ケンミンを代表して、あの椅子に座るのは大変だと思うけど、それくらい大きな存在になりたいです。

――写真集も出すそうですね。

藤本 はい! 初めての海外となるタイで撮影してきました。撮影していると、現地の人に「あなたすごくかわいいよ」「素敵だよ」と何度も言われて、いい気分で帰ってきました(笑)。
 私は自己肯定感が低いから、こういうコミュニケーションっていいなって思いました。

――ところで、今季の広島東洋カープはどうですか?

藤本 オープン戦の調子はよくないんですけど、若手が育ってきています。

――オープン戦も観に行っていましたよね。

藤本 はい。5試合くらいですかね。2日連続で岡山まで観に行きました。イチ推しはずっと鈴木誠也選手(現シカゴ・カブス)ですけど、床田(寛樹)投手も好きです。ぽんぽん悩まずに投げるところが好きで、観ていて気持ちがいいんです。決断力があって、カッコいいなって思います。

――最後に、順位予想は?

藤本 若手が粒ぞろいなので、上手く活躍してくれれば1位になれると信じています!

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