「第78回カンヌ国際映画祭」(2025年)「ある視点」部門に出品された映画『The Great Arch(英題)』が、『新凱旋門物語』の邦題で7月17日より全国公開される。

 本作は、パリの新たな象徴として知られる巨大建築“グランダルシュ(新凱旋門)”誕生の裏側を描く実話ベースのドラマ。フランス革命200周年の1989年7月14日に完成した同建築は、ルーヴル美術館のガラスのピラミッドから続く“歴史軸”上に位置するるひと際異彩を放つキューブ状の巨大建築だ。エッフェル塔、凱旋門、ポンピドゥーセンターに続くパリのシンボルの一つとして知られている。

 フランス革命200周年の記念日といえば、レオス・カラックスの名作『ポンヌフの恋人』(1991年)の中で花火が夜空を彩った、あの日でもある。 物語は、当時の大統領フランソワ・ミッテランが主導した国際設計コンペで大抜てきされた、無名のデンマーク人建築家スプレッケルセンが、国家的プロジェクトに翻ろうされながら理想と現実の狭間で葛藤する姿を描く。

 主人公の建築家スプレッケルセンを演じるのは、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(2017年)で世界的注目を集めたクレス・バング。主人公と協同する実務派の建築家役には『落下の解剖学』(2023年)で話題を呼んだスワン・アルロー。ふたりの間を取り持つ官僚役を『幻滅』(2021年)のグザヴィエ・ドランが演じる。

 解禁された予告編では、大統領官邸エリゼ宮から始まり、スプレッケルセンが一夜にして脚光を浴びる様子を描写。理想の素材としてミケランジェロの《ピエタ》と同じ大理石を求める彼のこだわりが、工期や予算、政治的圧力と衝突していく過程が映し出されていく。

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