女子バスケットボール界に、2つの大きなニュースが届いた。
世界大会の日本開催、そして若き日本代表選手の海外挑戦につながる快挙。
『FIBA女子ワールドカップ2030』が日本開催決定&WNBA指名…女子バスケ界に届いた朗報
女子バスケットボール界の大きなニュースの一つは、2030年に予定されているビックイベント「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2030」が日本の東京で開催されることが決まったこと。そしてもう一つは、女子日本代表でもある田中こころ(所属はENEOSサンフラワーズ)がWNBAのゴールデンステイト・ヴァルキリーズからドラフト指名を受けたことだ(3巡目全体38位)。
世界最高峰の女子プロバスケットボールリーグであるアメリカのWNBA。そのドラフトで指名ともなると、日本人女子選手としては2人目で、1997年の萩原美樹子氏(東京羽田ヴィッキーズヘッドコーチ)以来、実に29年ぶりになる。
ただ、すでに始まっているWNBAの新シーズンに、田中は参加していない。これに関しては所属するENEOSから『ヴァルキリーズとの今シーズンの契約は締結しない』ことがアナウンスされていて、そこに田中も「ゴールデンステイトと話し合い、今シーズンはWNBAではプレーせず、ワールドカップとWリーグに集中することになりました。来シーズンに向けてもっともっと技術を学び、いろいろなことを吸収していきたいと思います」と、コメントしている。
日本代表とWリーグで成長へ 田中が選んだ“日本で磨く1年”
今年は9月4日から13日の期間で「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026」がドイツにて開催される。2月にワールドカップ予選を死闘の末に勝ち抜いてつかんだ切符で、田中自身も世界の強豪国が集結するこの大会を心待ちにしている大会だ。そうしたこともあり、今年は日本代表活動に専念し、その後もENEOSの一員としてWリーグを戦いながら来年のWNBA参戦に向けて準備を進めていく予定なのだ。
実際、ドラフト指名から約1か月後に行われた日本代表のメディアデーでも、田中は「ワールドカップも9月にありますし、Wリーグでも、もっともっと個人として結果を出したいという気持ちがあるので、もう1年しっかり日本で修行し、いろんなことを吸収して。
名門桜花学園卒業後、女子日本代表で一躍ブレーク。アジアを驚かせた20歳
田中は、中学から本格的にバスケットを始めると、その能力を見出され、高校では名門の桜花学園高校(愛知県)に進学。全国から将来有望な選手が集まるチームにおいて下級生の頃から頭角を表し、1年生のときにはインターハイ、ウインターカップと優勝を経験した。3年次にはキャプテンとしてチームをけん引し、インターハイ準優勝という成績を収めている。
高校卒業後は日本のトップリーグであるWリーグでプレーするため、女子バスケット界きっての伝統チームであるENEOSに入団。2年目となる2025-26シーズンは皇后杯とユナイテッドカップで優勝を味わった。
日本代表では、高校時代にU16、ENEOSのルーキーイヤーにはU18と、アンダーカテゴリーの日本代表としてアジアカップに出場。その田中が日の丸を付けて一躍注目を集めたのは昨年の「FIBA女子アジアカップ2025」だろう。
昨年はコーリー・ゲインズ氏が女子日本代表のヘッドコーチに就任した1年目でもあるが、ゲインズHCの初陣となった同大会で田中は全6試合でスターターとして出場すると、自身にとってもトップの日本代表での公式戦は初参戦ではあったが、1試合平均で14.8得点と指揮官の期待に応える働きを見せた。中でも準決勝では、中国を相手に3ポイントシュート5本を含む27点を奪取し、220センチのセンターを擁する優勝候補の一角を破る原動力に。
世界基準へ進化中、日本女子バスケの未来を担う存在
そんな彼女のプレーの特長はというと、何と言っても3ポイントシュート。遠くから放つロングシュートは必見とも言える。ただそれだけではなく、ドライブでリング下へと切り込み、そこからのパスや自らのシュートでも攻撃を仕掛けることができるのも強み。ボールを制限区域(ペイントエリア)へと運ぶことを意味する『ペイントタッチ』は現在の女子日本代表でもゲインズHCが重きを置いていることで、「私たちは3ポイントシュートを打ちたいチームではありますが、3ポイントシュートよりペイントフィニッシュを優先したいと思っています。とにかくペイントに入ってフィニッシュできる選手がすごく力になると思っていて、それができるのが田中こころです」と、指揮官は田中の攻撃力に太鼓判を押す。
女子日本代表戦でもラトビアに2連勝、15得点をあげMVPに
先にも挙げたように9月にはワールドカップが控えていて、女子日本代表はその大会に向けてチームを作り上げている最中。その過程で5月16、17日には『三井不動産カップ2026(神奈川大会)バスケットボール女子日本代表国際試合』(横浜BUNTAi)で行われた。
結果は女子ラトビア代表を相手に2連勝。そしてこの大会でも田中は1戦目を13得点、5アシスト、そして2戦目では15点、5アシストと安定した動きを見せMVPを獲得した。WNBAのドラフト指名の話題も加わり、注目を浴びる中での2連戦となったが、どちらの試合も3本の3ポイントシュートを沈めるなど、点の取れるガードとして“らしさ”を存分に発揮した。
それでも、本人は「もっとペイントタッチをできるような選手になりたいと思っています。ペイントタッチをして周りを生かすだけではなく、そこからしっかり強く当たってフィニッシュまでいける体作りもしないといけないと思っています。
来年、アメリカ挑戦を控える彼女の可能性は無限大だ。WNBAのみならず、2028年にはロサンゼルス・オリンピック、そして2030年では日本開催のワールドカップが待っている。この4年で現在20歳の田中がどのような成長曲線を描いていくのか。
「どの試合も自分が得点源になるということを徹底していきたいと思っていますし、チームを勝たせられるガードになることが今年の目標。そこはどんな試合でも、例え負けが続いたとしても、ヘッドダウンせずに頑張っていきたいです」
日本代表として挑む国際大会、そしてENEOSの一員として秋に開幕するWリーグを主戦場に、田中は世界で通用選手になるべく、これからも研鑽を磨いていく。
【取材・文=田島早苗】
『月刊バスケットボール』(雑誌)『バスケットボールキング』(WEB)の編集部を経てフリーランスに。中学や高校、大学などの学生をはじめ、WリーグやBリーグ、男女日本代表と様々なカテゴリーを幅広く取材している。

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