高温の溶融アルミニウムを金型に注入し、1万トン級のプレス機が瞬時に金型を締めると、わずか2分で大型の自動車構造部品が高精度に成形される。東風汽車のギガキャスト工場を訪れ、自動車製造が「数百点の部品を溶接・組立する方式」から「一体成形方式」へと進化する技術革新を間近で体感した。
工場内では、1万トンと1万6000トンの超大型ダイカスト設備2基が整然と稼働しており、業界をリードする世界最大規模のギガキャスト生産ラインを構成している。東風汽車研究開発総院の先進材料・プロセス技術責任者である斉葉龍氏は、「2025年に完成し稼働を開始したこのギガキャスト工場は、『嵐図』の雲峰工場に隣接し、『工場内工場』という特徴的な協同生産モデルを形成している。製品は主に嵐図、猛士、奕派など東風汽車傘下の完成車ブランドに供給されている」と説明した。
斉氏によると、5月30日に発表した新型車では、ギガキャストのバッテリーケースが量産化されている。従来は100点以上の独立部品で構成されていたものを単一部品へ統合した。従来数時間を要していた製造工程は、現在ではわずか2~3分で完了し、生産効率は100倍に飛躍的に向上した」。ギガキャスト工法では、わずか1組の金型のみで部品を成形できるため、金型開発、作業台設置、人的資源投入及び工場間物流コストを大幅に削減できる。これにより生産工程は一層簡素化され、効率的になる。
効率の革新に加え、この技術はグリーン・低炭素、車両性能、安全性・耐久性、コスト削減等の面でも全面的なブレイクスルーを実現している。統計によれば、従来の溶接組立工法と比較して、ギガキャスト工法を採用した場合、自動車のリアフロア部分の重量を20%削減できるほか、車体のねじり剛性は5%以上向上する。これにより車体の安全性と構造安定性が強化されるだけでなく、車両全体のエネルギー消費を効果的に抑制し、新エネルギー車の航続距離を延ばすことができる。
斉氏は、「ギガキャスト技術が徐々に普及し、産業チェーンの成熟が続くにつれて、技術コストの分散化が着実に進んでいる。
このギガキャスト工場の第1期プロジェクトでは年間20万点の軽量化自動車部品が生産可能だ。今後さらに4本の生産ラインを増設する計画であり、全面稼働後の総生産能力は年間60万点に達し、新エネルギー車のスマート製造の高度化を継続的に後押ししていく。(提供/人民網日本語版・編集/NA)











