2026年6月7日、シンガポールメディア・聯合早報は、ロシアの国有資本がミャンマーで初のタングステン採掘を準備しており、中国との競争や環境汚染への懸念が深まっていると報じた。

記事は、ロシアの国有資本がミャンマー軍部から認可を受け、シャン州のタイ国境に近い地域で同州初となるタングステン鉱山の採掘を準備していると紹介。

ミャンマーメディアの報道によると、鉱山がタイ国境から約20キロのモントンに位置すると伝えた。

そして、シャン州の鉱業はこれまで中国企業と少数民族による武装組織・ワ州連合軍(UWSA)が主導してきたが、ミャンマー軍は中国への過度な依存を避けるためのバランス策としてロシアを参入させたと解説。シャン通信社のサイ・モン編集長が「自らの支配地域にロシア企業の参入を許したミャンマー軍に対し、ワ州連合軍は非常に失望しているはずだ」とコメントしたことを紹介している。

また、米スティムソン・センターの報告書を引用し、2015~25年にミャンマーとラオスで計75の鉱山が新設される一方、化学物質を注入する「原位置浸出法」により有害な廃水が発生し、重金属による深刻な越境汚染を引き起こしていると指摘。環境保護団体が、過去2年間でサルウィン川源流付近の汚染が激増し、最終的にメコン川のタイ国内支流にまで流入して下流の数百万人の飲料水と生態系の安全を脅かしていると告発したことに触れた。

記事は、タイの環境団体「リバーズ・アンド・ライツ」の代表者が、利権網の複雑さから規制は困難であるものの、中国政府に対し輸入鉱物の出所を確認するよう強く求めていると紹介。これに対して在バンコク中国大使館が声明を発表し、経済的利益のために環境を害する中国の国有企業があれば、厳罰に処すと強調したことを紹介している。(編集・翻訳/川尻)

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