「クラブに関わる人たち、ファン・サポーターの皆さんに、タイトルをプレゼントしたいなっていう気持ちが大きい」。そう語ったのは、RB大宮アルディージャWOMENのMF仲田歩夢。
大宮がクラブ史上初のタイトルに王手を懸けた後に語ってくれた。

 19日、2025-26 WEリーグ クラシエカップ 準決勝第2戦で大宮はホームにセレッソ大阪ヤンマーレディースを迎えた。アウェイでの第1戦で1ー5と大勝を収めていた大宮だったが、ホームでは立ち上がりに連続失点を喫する展開に。それでも、前半のうちに1点を返すと、後半も失点こそあったが1ー3で試合は終了。2戦合計6ー4で勝利を収め、初となる決勝へと駒を進めた。

 WEリーグ開幕に合わせて結成された大宮アルディージャVENTUSに加入した仲田。新たに作られたチームということもあり、苦しい時期を過ごしてきた。2024ー25シーズンは11位と最も低い順位に終わったが、カップ戦ながら決勝に進出。「立ち上げ当初は、今の環境とかこういう状況(決勝進出)というのは、本当に想像もできなかった」と回想。「みんなで手をとりながら頑張ってきて、時間はかかりましたけど、今こうしてカップ戦のタイトルが目の前にあるっていうのは、本当に自分たちだけの力じゃなく、色んな人の力があったり、レッドブルがついてくれたりという、色々な力があって今があると思う」と、これまで共に過ごしてきた人たちの力のおかげだと振り返った。

 そして、今はチームを離れた選手たちについても言及した仲田。「今まで居た選手だったりスタッフだったりっていうのも、本当に今に繋がっているなと思います。
自分は絶対その人たちの力だったり、頑張ってくれた過去っていうのを表現する部分でも、どうしてもタイトルを獲りたいなっていう気持ちは凄くある」と、タイトル獲得で恩返しをしたいとコメント。この試合では出番が訪れず、今シーズンは出場が確約はされていない立場だが「自分も試合に出る出ないという部分で、少しシビアな部分はあるんですけど、それでも本当にチーム一丸となって、絶対に1人でも欠けたら、1人でも優勝したいと思えなかったら、絶対にできないことだと思う。どんな立場の選手でも、まずは優勝っていう部分に向かって行けたら、絶対今の自分たちだったらできることだと思うので、時間そんなにないですけど、みんなで同じ方向向いて、必ず優勝したいなと思います」と、改めてタイトル獲得へ強い想いを口にした。

 キャリアを通しては、常盤木学園高校時代やINAC神戸レオネッサ時代に優勝を経験している仲田。クラブとして初めての決勝を迎える中で「今ここまで来てますけど、簡単なことではなかったと思う。カップ戦であっても、本当にこのタイトルが目の前にある、このファイナルまでいけてるっていうところは、難しい部分を乗り越えてきたと思っている」と、数々の苦労を乗り越えての成果だとコメント。「選手はみんな自信持ってプレーできてますし、何かを変えることもなく、本当にいつも通り、この選手一人一人が自分のパフォーマンスを出しきれれば、絶対に大きな力になる。気負うこともなく、緊張することなく、本当に一人一人がいいパフォーマンスをピッチで表現することが一番の近道かなと思います」と、優勝に向けてのカギを口にした。

 対戦相手は日テレ・東京ヴェルディベレーザ。歴史もあり、多くのタイトルを獲得してきた伝統あるチームだが、クラシエカップは優勝経験がない。東京NBについては「私からしたらちょっと楽しみ」と、これまでの経験からも楽しみな相手だとコメント。「本当に強豪というか、技術だったり上手さの部分で言ったら確実にベレーザさんの方が上だとは思う」と相手を警戒するが、「本当に自分たちがやってきたことを全部出し切ることしかない。
気持ちの部分にもなってしまうんですけど、まずは本当に全員で戦い切る、出し切るっていう部分ができれば。絶対私たちも勝てない相手ではないと思っているので、まずは戦い切るところかなと思います」と、これまで積み上げたものを信じて、力を出し切るだけだとした。

 決勝は4月29日(水・祝)。クラブとしても初めてのタイトル獲得を目指し、初の決勝を戦う。

取材・文=菅野剛史(サッカーキング編集部)
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