日本高野連は1日、大阪市内で理事会を開き、来年の公式戦から指名打者制(DH制)を採用すると発表した。全会一致での承認で、公認野球規則5・11に従うため、先発投手が指名打者を兼務できる“大谷ルール”も適用される。

全国レベルでは来春のセンバツから実施される。

 部員数が減少する中、新たな活躍機会の創出や、投手の負担軽減が導入の目的に挙がった。花巻東・佐々木洋監督(50)は「1人でも多くの選手を出してあげたい気持ちもあるし、投手の負担も大きい。守備が苦手で打撃が得意など、色々なタイプの選手が出る機会が広がる」と歓迎の意向を示した。

 DH制は、今年1月に発足した「7イニング等高校野球の諸課題検討会議」で議論が行われ、日本高野連技術・振興委員会と審判規則委員会、各都道府県高野連とも意見交換を重ねてきた。井本事務局長は「導入した後に現場から出る意見を聞いた上で、高校野球にとってのDH制はこれがゴールなのか。もう少しいろいろ変化していく必要があるのかは議論したい」と明かした。

 〇…来春からの採用が決まったDH制について、開星の野々村直通監督(73)は「賛成です。バッティングだけ得意な子がいるんですよ。すごい特長じゃないですか。それをDHで見てもらうのは大事だと思いますよ。出番がない子が生きてくる」と歓迎した。

検討されている7イニング制には「だめですよ。7イニングになったら野球を見ません(笑)」と場を和ませた。

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