第107回全国高校野球選手権大会(5日から18日間)の出場校による甲子園練習で3日、生まれつき左手指が欠損しているハンデを抱える県岐阜商の横山温大(はると)外野手(3年)が初めて聖地の土を踏んだ。「憧れの場所だったのでとても興奮している」と目を輝かせた。
打席に入って感覚を確かめ、シートノックでは右翼へ。慣れた手つきで右手にはめたグラブで捕球すると、瞬時に左手で抱きかかえて同じ右手で送球する軽快な守備を披露。「とても新鮮で立ってて気持ちいい」と浜風を浴びながら、約15分間甲子園のグラウンドと触れあった。
部員78人の超名門で背番号9を勝ち取った努力家。岐阜大会では6試合全てで安打を放ち、19打数10安打と大活躍した。「この大きな舞台で、こういうハンデがあってもできるんだぞと、たくさんの人に示したい」と聖地でも活躍を誓った横山が、チームを目標の日本一へ導く。