◆JERAセ・リーグ 広島0―6中日(2日・マツダスタジアム)

 中日・高橋宏斗投手が今季2度目の完封で4勝目を挙げた。三塁を踏ませず、2安打でのシャットアウトだったが、調子は最悪。

「一歩間違えれば、大量失点」と振り返った。6月14日以来となるバッテリーを組んだ加藤匠のリードに感謝。「序盤で僕の調子を見切って、新しい僕を引き出してくれました」と感謝した。

 「打者一巡したところで加藤さんに言われたし、自分でも分かっていた。空振りを取れる球がない」と序盤を回想。「『加藤さん、任せます』って。悪い言い方をすれば、加藤さんに責任をなすりつけました」と配球に頼った。直球は「ファウルは取れる」とカウントを稼ぐ見せ球。スプリットも「バットに当たる。そういう球だと思って投げた」と、普段とは違う投球スタイルに切り替えた。5回から7回は3イニング連続の3者凡退だったが、9アウトのうち8個がゴロ。試合後は何度も「加藤さん」と繰り返し感謝した。

 すでに8敗の右腕。5月中旬から2か月以上も白星がなく、5連敗を喫した。それでも最近3試合で2完封。井上監督は「らしくなってきた」と安心。先発陣は7勝の松葉、6勝の大野が奮闘しているが「前半はベテラン陣が引っ張った。後半は宏斗を筆頭に若手がグイグイと」と期待した。

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