◆JERAセ・リーグ 広島0―6中日(2日・マツダ)

 “不調”の中日・高橋宏が今季2度目の完封で4勝目を挙げた。2安打シャットアウトも「一歩間違えれば、大量失点」。

6月14日以来のバッテリーを組んだ加藤匠に「早く調子を見切って、新しい僕を引き出してくれた」と感謝した。序盤に「空振りを取れる球がない。自分でも分かったし、加藤さんにも言われた」と自覚。5~7回の3者凡退は9アウトのうち8個をゴロで奪うなど、4奪三振で114球を投げ切った。

 直球は「ファウルは取れる」とカウントを稼ぐ見せ球。スプリットは「バットに当たる球だと思って投げた」。最優秀防御率に輝いた昨季から一転、今季は既に8敗と苦しむが、5連敗の後は最近3試合で2完封。昨季も7、8月に7勝と加速した右腕に、井上監督は「らしくなってきた」と目を細めた。

 2位のDeNAと2・5、3位の巨人とは2ゲーム差。前半戦の先発陣は大野、松葉らベテランが引っ張ったが「後半は宏斗を筆頭に若手がグイグイ」と指揮官は期待する。反撃のカギを握るエースに輝きが戻ってきた。(安藤 理)

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