◆米大リーグ ドジャース2―3カージナルス(4日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 カージナルスのL・ヌートバー外野手(27)が4日(日本時間5日)、敵地・ドジャース戦に「5番・右翼」で先発出場。9回に攻守で躍動し、チームの勝利に大きく貢献した。

 まずはバットで魅せた。2―2の9回無死一塁。右腕・スチュワートのチェンジアップを捉えた。打球は一塁寄りにシフトしていた二塁・ロハスの左を抜ける中前打となり、無死一、三塁とチャンス拡大。その後2死一、三塁から飛び出した代打・ポゾの決勝の右前適時打を演出した。さらにビッグプレーが生まれたのはその裏の守備。無死一塁からベッツの放った右翼線への飛球に対して全速力で前進しながらダイビングキャッチ。間一髪のところでつかみ捕った。落ちていれば一気にサヨナラ負けのピンチとなっていたが、美技でピンチの芽を摘み取った。最後は2死一、二塁からマンシーの右直をヌートバーがつかんで試合終了。カージナルスは57勝57敗で再び勝率5割に復帰した。

 ロサンゼルス出身のヌートバーは“地元”のドジャースタジアムでの一戦。

スタンドでは日本人の母・久美子さんらが見守った。7月12日(同13日)の本拠地・ブレーブス戦出場を最後に、左肋軟骨捻挫のため負傷者リスト(IL)入りしていたヌートバーは、今月2日(同3日)にメジャー復帰。この日は2試合ぶりの安打を放ち、4打数1安打。今季は91試合で打率2割2分6厘、12本塁打、38打点、4盗塁となった。

 この日の試合前には日本代表が世界一を奪還した23年WBCで共闘した佐々木朗希投手(23)と再会し、満面の笑みでハグを交わすなど交流を楽しんだ。「1番・DH」で先発出場の大谷翔平投手(31)らの目の前で最後に最高の働きを見せ、注目の「侍ジャパン対決」で主役の座を奪い取った。

編集部おすすめ