◆米大リーグ ドジャース2―3カージナルス(4日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 カージナルスのL・ヌートバー外野手(27)が4日(日本時間5日)、敵地・ドジャース戦に「5番・右翼」で先発出場。9回に“超絶美守”を披露した。

 ヌートバーは左肋軟骨捻挫から復帰後3戦目。ロサンゼルス出身で“地元”ドジャースタジアムでの試合ということもあり、日本人の母・久美子さんらがスタンドから見守った。2―2の9回。まずはバットで魅せる。無死一塁から右腕・スチュワートのチェンジアップを捉えると、打球は一塁寄りにシフトしていた二塁・ロハスの左を抜ける中前打となり、無死一、三塁とチャンス拡大。その後2死一、三塁から飛び出した代打・ポゾの決勝の右前適時打を演出した。さらに超ビッグプレーが生まれたのはその裏の守備。無死一塁からベッツの放った右翼線への飛球に対して全速力で前進しながらダイビングキャッチ。落ちていれば一気にサヨナラ負けのピンチとなっていたが、ピンチの芽を摘み取った。最後は2死一、二塁からマンシーの右直をヌートバーがつかんで試合終了。カージナルスは再び勝率5割に復帰した。

 試合後、ヌートバーは「打球が真上に高く上がっていたので、とにかく頭を下げて、できる限り正確な軌道で走ろうとした。

あとはタイミングの問題。あの場面ではとにかくアウトを取るために突っ込むしかないので、自分の体や安全のことなど気にしていられなかった。ただ、ダイブするのみだ」と振り返り、「もしあの打球が落ちて無死一、二塁となっていたら、フリーマンが続く状況で完全に相手に流れが傾いていただろう。だから、あの場面で翔平を一塁にとどめて1死にできたのは非常に大きかった」と笑った。

 この日の試合前には23年WBCでチームメートだった佐々木朗希投手(23)と談笑する場面もあった。ヌートバーは「朗希や翔平と一緒にプレーできたことは人生で最高の野球経験だった。彼らは素晴らしい同僚であり、俺のことをとても温かく迎えてくれた。今こうして対戦相手としてプレーするのもとても楽しい。最初の日に翔平が冗談を言ってきたり、本当に楽しい経験だった」と笑顔。来年には再びWBCがあるが、「自分としてはそのチームに入る資格を自分自身で勝ち取りたいと思っている。そのためには、しっかりといいプレーを見せなければならない。もしチャンスをもらえるなら、ぜひ参加したいと思っている」と意気込んだ。

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